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①【ビール】の2つの語源・由来 |
②【ビール】の歴史/江戸時代は〇〇だった |
③漢字表記 |
④【ビール】の2つの英語表現/スペル |
⑤ 世界各国での【ビール】の表現 |
⑥【ビール】に関する英語表現 |
⑦【ビール】のアルコール度数 |
【ビール】語源・由来の有力説 |
<ラテン語の「bibere(ビベール)」説> 「bibere(ビベール)」とは、ラテン語で「飲む」という意味。 「bibere」がヨーロッパで「bier」「biere」→アメリカで「beer」と変化。日本にはオランダから「bier」が伝わり、ビア→ビイル→ビールと変化したことに由来。 |

【ビール】の漢字表記 |
麦酒 |

【ビール】2つの英語表現 | |
beer | ale |

【ビール】のアルコール度数 | |
日本の一般的なビール | 5% |
日本一のアルコール度数 | 10% |
世界一のアルコール度数 | 67.5% |


【ビール】の2つの語源・由来

語源・由来
- ❶ラテン語の「bibere(ビベール)」説
- ❷ゲルマン語の「beuro(ベウロ)」説
【ビール】の語源・由来には2つの説がありますが、定説はありません。
ラテン語の「bibere(ビベール)」説が有力とされています。
その1(ラテン語の「bibere(ビベール)」説)
【ビール】の語源は、ラテン語の「bibere(ビベール)」に由来するという説です。
「bibere(ビベール)」とは、このような意味です。
「bibere(ビベール)」の意味 |
飲む |
ビールは紀元前に誕生し、ゲルマン人の大移動によりヨーロッパで発展し世界に広まりました。
ラテン語の「bibere(ビベール)」がヨーロッパで「bier」「biere」→アメリカで「beer」と変化しました。
日本には、オランダ語の「bier」が伝わり、ビア→ビイル→ビールと変化しました。
その2(ゲルマン語の「beuro(ベウロ)」説)
【ビール】の語源は、ゲルマン語の「beuro(ベウロ)」に由来するという説です。
「beuro(ベウロ)」とは、このような意味です。
「beuro(ベウロ)」の意味 |
大麦・穀物 |
ビールは紀元前に誕生し、ゲルマン人の大移動によりヨーロッパで発展し世界に広まりました。
ゲルマン語の「beuro(ベウロ)」がヨーロッパで「bier」「biere」→アメリカで「beer」と変化しました。
日本には、オランダ語の「bier」が伝わり、ビア→ビイル→ビールと変化しました。
【ビール】の歴史/江戸時代は〇〇だった

【ビール】の歴史
- ❶江戸時代のビールは〇〇だった
- ❷日本に初めてビールが輸入されたのは明治元年
- ❸日本でビールが一般に広まったのは戦後
江戸時代のビールは〇〇だった
江戸時代、ビールは薬のような「体によいもの」と考えられていました。
ビールは、鎖国中だった江戸時代にオランダから伝わり、蘭学者たちが試飲や試作をしたと言われています。
江戸時代(1778年)の大槻玄沢(おおつき げんたく)の問答集「蘭説弁惑(らんせつべんわく)」には、次のような記述があります。
『びいる』とて麦にて造りたる酒あり。食後に用るものにて飲食の消化をたすくるものといふ |
このようにビールの健康上の効果が書かれていたのです。
大槻玄沢は、江戸時代の蘭学者・杉田玄白の弟子であり、蘭学塾を開くなど蘭学の発展に貢献した人物です。
日本に初めてビールが輸入されたのは明治元年
日本に初めてビールが輸入されたのは明治元年(1868年)、イギリス製の「バースビール」です。
その後国内でもビールの醸造・販売が行われるようになります。
1868年(明治元年) | 日本で初めてビールが輸入される。(イギリス製の「バースビール」) |
1870年(明治3年) | アメリカ人のウィリアム・コープランドにより日本で初めて国産ビールが製造される。 「天沼ビール」「天沼ビヤザケ」 |
1872年(明治5年) | 渋谷庄三郎が、日本人として初めて国産ビールを製造する。 「渋谷ビール」 |
当時、ビールの苦味は日本人の口には合わず、渋谷庄三郎が亡くなった時に渋谷ビールも閉鎖されました。
日本でビールが一般に広まったのは戦後
明治時代中期には、サッポロビールやキリンビールなどのビールメーカーの全身となる会社が誕生します。
日本人の味覚に合ったビールが製造され始め、1899年には日本初のビアガーデンが新橋に誕生。
明治時代から大正時代にかけて、徐々にビールを提供する飲食店が増えていきます。
ビールが一般に普及するようになったのは戦後です。
冷蔵庫が普及し、自宅で冷たいビールが飲めるようになり、ビールの人気が爆発しました。
【ビール】の漢字表記

【ビール】の漢字表記
- ❶漢字表記
- ❷文学作品で使われる漢字表記
【ビール】の漢字表記
【ビール】の漢字表記は「麦酒」です。
【ビール】の漢字表記 |
麦酒 |
「麦酒」は「ビール」と読むのが一般的ですが、「ばくしゅ」とも読みます。
「むぎしゅ」と読まれることがありますが、間違いです。
「麦酒」を「ビール」と読むのは、2字以上の漢字の組み合わせに訓読みをあてた「熟字訓(じゅくじくん)」といわれる読み方です。
【ビール】の文学作品で使われる漢字表記
正しい使い方ではありませんが、文学作品では「麦酒」以外の漢字表記が使われています。
文学作品で使われる【ビール】の漢字表記 |
麥酒・皮酒 |
萩原朔太郎の「宿命」では「麥酒(ビール)」、高見順の「いやな感じ」では「皮酒(ビール)」が使われています。
【ビール】の2つの英語表現とスペル

2つの英語表現
- ❶beer
- ❷ale
その1(beer)
【ビール】の英語表現の1つ目は「beer」です。
【ビール】の英語表現 |
beer(ビア) |
その2(ale)
【ビール】の英語表現の2つ目は「ale」です。
【ビール】の英語表現 |
ale(エール) |
「ale」は「beer」よりも古い表現です。
世界各国での【ビール】の表現

【ビール】の呼称は、世界各国で異なります。
ドイツ語 | bier(ビーア) |
オランダ語 | bier(ビーア) |
フランス語 | biere(ビエーレ) |
イタリア語 | birra(ビルラ) |
スペイン語 | cerveza(セルヴェーサ) |
ポルトガル語 | cerveja(セルヴェージャ) |
ロシア語 | pivo(ピーヴォ) |
中国語 | 啤酒(ピーチュー) |
スペイン語の「cerveza」、ポルトガル語の「cerveja」は、ラテン語の「cervisia(ケレース)」が語源となっています。
【ビール】に関する英語表現

【ビール】に関する英語表現
- ❶ジョッキ
- ❷醸造
- ❸クラフトビール
- ❹発泡酒
- ❺ノンアルコールビール
「ジョッキ」の英語表現
「ジョッキ」の英語表現はこのようになります。
「ジョッキ」の英語表現 |
beer mug |
「beer jug」と間違えやすいですが、これはビールのピッチャーを指します。
「醸造」の英語表現
「醸造」の英語表現はこのようになります。
「醸造」の英語表現 |
brew |
ビールは麦から醸造する |
Beer is made barley. |
「クラフトビール」の英語表現
「クラフトビール」とは、小さな醸造所で手塩にかけて作られたビールのことです。
「クラフトビール」の英語表現はこのようになります。
「クラフトビール」の英語表現 |
craft beer |
発泡酒
「発泡酒」とは、麦芽の割合を下げた、ビール風のアルコール飲料です。
「発泡酒」の英語表現はこのようになります。
「発泡酒」の英語表現 |
・low-malt beer ・sparkling alcohol |
ノンアルコールビール
「ノンアルコールビール」とは、アルコール度数が1%未満のビールのことです。
「ノンアルコールビール」の英語表現はこのようになります。
「ノンアルコールビール」の英語表現 |
・non-alcoholic beer ・alcohol-free beer |
銘柄にもよりますが、日本の大手ビールメーカーが製造するノンアルコールビールは、アルコール度数0.00%です。
アルコール度数0.00%ですが、味わいが本物のビールと変わらないので、脳が錯覚し、酔ったような感覚になることがあるようです。
【ビール】のアルコール度数

【ビール】のアルコール度数
- ❶【ビール】のアルコール度数
- ❷日本で一番アルコール度数が高いビール
- ❸世界で一番アルコール度数が高いビール
【ビール】のアルコール度数
日本で販売されている「ビール」の多くは、アルコール度数が5%です。
ワインは12%前後、日本酒は15%前後、焼酎は25%前後となり、アルコールの中では、ビールのアルコール度数は低めです。
酒税法という法律があり、ビールのアルコール度数は「1%以上20%未満」と決められています。
この基準内でなければ、ビールとはいえません。
日本で一番アルコール度数が高いビール
日本で一番アルコール度数が高いビールは、「Experimental Beer ~Type Cassis~」です。
アルコール度数は10%です。
横浜の醸造所「スプリングバレーブルーワリー」の思いを引き継ぎ、キリンビールによって作られたスプリングバレーブルワリー株式会社のビールです。
カシスの果汁を使ったフルーティーな香りと爽やかな酸味、コリアンダーとライムのほのかな苦味が特徴です。
世界で一番アルコール度数が高いビール
世界で一番アルコール度数が高いビールは、「スネークヴェノム」です。
スコットランドのビール会社「Brewmeister(ブリューマイスター)」で作られた、アルコール度数67.5%のビールです。
ネーミングの「スネークヴェノム」は「毒ヘビ」という意味があります。
驚愕のアルコール度数ですが、意外にも、とても飲みやすいのだそうです。