中国・晋時代に、桓温(かんおん)という武将と殷浩(いんこう)という学者がいました。
二人は幼なじみで、どちらも優秀な人物でした。
自分の方が優っていると考えていた桓温は、殷浩と並んで称されることを不満に思っていました。
桓温は「我々は幼い頃に竹馬で遊んでいたが、彼は私が捨てた竹馬をよく使っていた」と、自分が優位であると語っていたそうです。
【竹馬の友】は、元々は「ライバル」「上下関係」を表す言葉でした。
次第に「幼い頃に竹馬で遊んだ」の部分が強調され、「幼なじみ」の意味で使われるようになりました。
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【竹馬の友】10の類語・類義語 | |
旧知の仲 | 旧友 |
幼なじみ | 幼友達 |
水魚の交わり | 騎竹の交わり |
竹馬の交わり | 竹馬の好 |
鳩車竹馬の友 | 親友 |

【竹馬の友】3つの対義語 | |
犬猿の仲 | 怨敵 |
宿敵 |

【竹馬の友】5つの英語表現 | |
1 | childhood friend |
2 | old playmate |
3 | known each other |
4 | friend from infancy |
5 | grow up together |


【竹馬の友(ちくばのとも)】意味と読み方
意味と読み方
- ❶【竹馬の友】の意味とは
- ❷「竹馬(ちくば)」と「竹馬(たけうま)」の違いとは
- ❸【竹馬の友】の読み方

【竹馬の友】の意味とは
【竹馬の友】の意味は、幼なじみです。
【竹馬の友】の意味 |
・幼なじみ ・幼い頃から親しい友達 ・幼い頃にともに竹馬に乗って遊んだ友達 |
「竹馬(ちくば)」と「竹馬(たけうま)」の違いとは
「竹馬(ちくば)」とは、竹の先に木製の馬の頭を付け、またがって遊ぶ子供の遊び道具です。
「竹馬(ちくば)」の意味 |
竹の先に木製の馬の頭を付け、またがって遊ぶ子供の遊び道具 |
「竹馬(ちくば)」は「竹馬(たけうま)」とは異なります。
「竹馬(たけうま)」は、2本の竹竿に横木を付け、竹竿の上部を持ち横木に足を乗せて歩く、子供の遊び道具のことです。
「竹馬(たけうま)」の意味 |
2本の竹竿に横木を付け、竹竿の上部を持ち横木に足を乗せて歩く、子供の遊び道具 |
【竹馬の友】の読み方
【竹馬の友】の読み方は「ちくばのとも」です。
「竹馬」を「たけうま」と読むのは間違いです。
【竹馬の友】の由来・語源
由来・語源
- ❶由来・語源は「晋書」のライバルにまつわる故事
- ❷「晋書(しんじょ)」とは

由来・語源は「晋書」のライバルにまつわる故事
【竹馬の友】の由来・語源は、「晋書(しんじょ)・殷浩伝(いんこうでん)」に書かれているライバルにまつわる故事に由来します。
中国・晋時代(265年〜420年)に、桓温(かんおん)という武将と殷浩(いんこう)という学者がいました。
二人は幼なじみで、どちらも優秀な人物でした。
桓温は自分の方が優秀だと考えていたので、殷浩と並んで称されることを不満に思っていました。
桓温は「我々は幼い頃に竹馬で遊んでいたが、彼は私が捨てた竹馬をよく使っていた」と、自分が優位であると語っていたそうです。
【竹馬の友】は、元々は「ライバル」「上下関係」を表す言葉でした。
次第に「幼い頃に竹馬で遊んだ」の部分が強調され、「幼なじみ」の意味で使われるようになりました。
「晋書(しんじょ)」とは
「晋書(しんじょ)」とは、中国・晋時代に書かれた歴史書です。
中国王朝の正史である「二十四史」の1つで、晋の他、後漢や三国時代についても記述があります。
帝紀(10巻)、志(20巻)、列伝(70巻)、載記(30巻)の全130巻から成ります。
【竹馬の友】使い方と例文
使い方・例文
- ❶使い方
- ❷例文

使い方
【竹馬の友】は、幼なじみや良きライバルなどに使われる言葉です。




例文
例文1 | 彼女とは竹馬の友だから、何とか力になりたい。 |
例文2 | やっぱり竹馬の友はいいものだ。 |
例文3 | 彼とは幼稚園からずっと仲良しで、まさに竹馬の友だ。 |
例文4 | 竹馬の友と思っていた人に裏切られた。 |
例文5 | 同窓会で竹馬の友と再会し、楽しい時間を過ごした。 |
【竹馬の友】10の類語・類義語

【竹馬の友】の類語・類義語は「旧友」「旧知の仲」などです。
【立つ鳥跡を濁さず】10の類語・類義語 | ||
1 | 旧知の仲 (きゅうちのなか) |
古くからの知人 |
2 | 旧友 (きゅうゆう) |
古くからの友達 |
3 | 幼馴染み (おさななじみ) |
子供のときに仲良くしていた友達 |
4 | 幼友達 (おなさともだち) |
子供のときの友達 |
5 | 水魚の交わり (すいぎょのまじわり) |
親しく信頼している間柄(友達、夫婦など) |
6 | 騎竹の交わり (きちくのまじわり) |
子供の時からの友達、幼なじみ |
7 | 竹馬の交わり (ちくばのまじわり) |
子供の時からの友達、幼なじみ |
8 | 竹馬の好 (ちくばのよしみ) |
子供の時からの友達、幼なじみ |
9 | 鳩車竹馬の友 (きゅうしゃちくばのとも) |
子供の時からの友達、幼なじみ |
10 | 親友 (しんゆう) |
とても仲がいい友達 |
【竹馬の友】3つの対義語

【竹馬の友】の対義語は、「犬猿の仲」などです。
【竹馬の友】3つの対義語 | ||
1 | 犬猿の仲 (けんえんのなか) |
いがみ合う、仲が悪い |
2 | 怨敵 (おんてき) |
深い恨みのある敵 |
3 | 宿敵 (しゅくてき) |
ずっと前からの敵、年来の敵 |
【竹馬の友】5つの英語表現

【竹馬の友】の英語表現は、「childhood friend」などです。
【竹馬の友】5つの英語表現 | ||
1 | childhood friend | |
子供の頃の友達、幼なじみ | ||
2 | old playmate | |
古い遊び友達、幼なじみ | ||
3 | known each other | |
親しくなる、付き合っている、知り合いである | ||
4 | friend from infancy | |
子供の頃からの友達、幼なじみ | ||
5 | grow up together | |
幼なじみ |
We are childhood friend. |
私たちは幼なじみです。 |
「走れメロス」で使われている【竹馬の友】

太宰治の短編小説「走れメロス」の中でも、【竹馬の友】という言葉が使われています。
主人公のメロスには、セリヌンティウスという竹馬の友がいます。
シラクスという町に、人を信じられずに多くの人を処刑している王がいました。
城に侵入したメロスはも死刑に処されることになりますが、妹の結婚式に出席するため3日で城に戻ることを約束し、セリヌンティウスに身代わりを頼みます。
王は、メロスは戻ってくるはずないと考えていましたが、メロスはギリギリの時間に戻り、約束を果たします。
これを見ていた王は改心し、人を信じることの大切さを知りました。
【竹馬の友】とは、幼い頃から仲が良く、信頼できる友達だということがよくわかります。