

【因果応報】(いんがおうほう)の意味とは?
「因果応報」には、2つの意味があります。
【因果応報】の意味 その1(いい意味)
「因果応報」のいい意味とは、このようになります。
・いい行いは、いい結果を導く ・いい行いをすれば、いい結果、報いがある |
【因果応報】の意味 その2(悪い意味)
「因果応報」の悪い意味とは、このようになります。
・悪い行いは、悪い結果を導く ・悪い行いをすれば、悪い結果、報いがある |
「因果応報」は、悪い意味で使われることが多いです。
全ての結果は自分次第
因:原因 果:結果 応報:報い |
全てのことには「原因」と「結果」があり、いい事も悪い事も、どんな行いも自分に返ってくる。
自分に起こる全ての事は、自分が作ったものであるという意味です。
現世の過去の行いはもちろん、前世での行いも含まれています。
【因果応報】の読み方
「因果応報」の読み方は「いんがおうほう」です。
【因果応報】の由来・語源
「因果応報」の語源は、仏教言葉です。
約2600年前に、ブッダが「因に応じて果が報う」と説いたことに由来しています。
ブッダの教えが語源となり、四字熟語になりました。
【因果応報】の類語・同義語
類語・同義語 その1(悪因悪果・あくいんあっか)
悪い行いをすれば、悪い結果が生じる |
「因果応報」の悪い意味と似た意味の言葉です。
類語・同義語 その2(善因善果・ぜんいんぜんか)
良い行いをすれば、良い結果が生じる |
「因果応報」のいい意味と似た意味の言葉です。
類語・同義語 その3(自業自得・じごうじとく)
・自分の行いの報いは自分に返ってくる |
「自業自得」は、いい意味・悪い意味のどちらにも使える言葉です。
日常で使うときは、悪い意味で使われることが多いです。
類語・同義語 その4(自因自果・じいんじか)
・自分の行いの報いは自分に返ってくる ・良い行いをすれば、良い結果が生じる ・悪い行いをすれば、悪い結果が生じる |
いい意味・悪い意味のどちらにも使える言葉です。
類語・同義語 その5(三世因果・さんぜいんが)
・過去・現在・未来の三世を通じて、自分の行いは自分に返ってくること ・過去・現在・未来の三世を通じて、善悪の報いを受けること |
いい意味・悪い意味のどちらにも使える言葉です。
類語・同義語 その6(積善余慶・せきぜんのよけい)
いい行いを何度も行なった家には、子孫の代にまでいい影響を与える、幸が訪れる |
いい意味で使われます。
古代中国の儒教の教えを記した「易経」に登場する「積善の家には必ず余慶あり」を略した言葉です。
類語・同義語 その7(陰徳陽報・いんとくようほう)
人に知られずいい行いをすれば、必ず良い報いを得るものだ |
いい意味で使われます。
誰も見ていなくても、コツコツといい事を積み重ねることが大切だということですね。
類語・同義語 その8(因中有果・いんちゅううか)
全ての物事には、原因の中にすでに結果が含まれている、存在する |
いい意味・悪い意味どちらにも使える言葉です。
類語・同義語 その9(身から出た錆・みからでたさび)
・自分の悪い行いにより、自分自身が苦しむこと ・自分の行いが、悪い結果を招くこと |
「因果応報」の悪い意味と似た言葉です。
【因果応報】の対義語(因中無果・いんちゅうむか)
結果は原因とは全く別のものであり、新しく登場するものである |
結果と原因が別物なので、いい行いをしても、悪い結果を導くこともあるわけです。
【因果応報】は「必ずある」vs「ない」
仏教の教えで【因果応報】は「必ずある」
「因果応報」は仏教の根幹であり、「因果の道理」とも言われます。
仏教の教えてでは「因果応報」は「必ずある」とされ、原因と結果には、このような関係があると説かれています。
善因善果(ぜんいんぜんか) | いい行いはいい結果を引き起こす |
悪因悪果(あくいんあっか) | 悪い行いは悪い結果を引き起こす |
自因自果(じいんじか) | 自分の行いは自分に返ってくる |
【因果応報】は「原因と結果の法則」
トマトの種をまけばトマトが、ヒマワリの種をまけばヒマワリが出てくる。
トマトの種をまいて、ヒマワリが出てくる事はありません。
これと同じように、いい行いはいい結果を、悪い結果は悪い結果を引き起こす。
自分の運命は、自分の行いが生み出すものだという考えです。
【因果応報】は「ない」
勉強をして成績が上がった時、それは自分が頑張った結果であり、因果応報がわかりやすいです。
一方で、勉強をしたのに成績が下がってしまった時は、因果応報がわかりにくいです。
「頑張って勉強したのに問題が難しかった」など、原因が自分以外にあると考えるからです。
自分に悪いことが起こった時は「因果応報はない、信じられない」と思われがちです。
【因果応報】の使い方・例文
使い方・例文 その1(いい意味)
「因果応報」は悪い意味で使われることが多いですが、いい意味でも使うことができます。
・一生懸命勉強したいたので志望校に合格できた。因果応報だ。 |
使い方・例文 その2(悪い意味)
「因果応報」は、日常では悪い意味で使われることが多いです。
悪いことが起こったのは、その人自身が原因だという時に使われます。
・猫にいたずらをしたら、ひっかかれてしまった。因果応報だ。 ・嘘ばかりついていたら信用してもらえなくなるのは因果応報だ。 |
【因果応報】の英語表現
英語表現 その1(What goes around, comes around.)
What goes around, comes around. 自分の行いは、いずれ自分に返ってくる |
英語のことわざです。
いい意味・悪い意味どちらにも使うことができます。
英語表現 その2(karma)
karma 自分の行いは、いずれ自分に返ってくる bad karma : 悪い行いは悪い結果をもたらす・罰当たり |
「karma」は日常で使われることが多いです。
いい意味・悪い意味どちらにも使うことができます。
英語表現 その3(just deserts)
just deserts 人に悪い行いをすれば、自分にも悪いことが返ってくる |
他人に対して悪いことをした時に使われる言葉です。
英語表現 その4(You reap what you sow)
You reap what you sow ・自分の行いは、すべて結果として自分に返ってくる ・自分で蒔いた種は自分で刈り取る |
英語のことわざです。
いい意味・悪い意味、どちらにも使うことができる言葉です。