
【人間万事塞翁が馬】の意味 | |
人生には良い事も悪い事もあるけれど、何が幸せで何が不幸かは予測する事ができない。 | |
【人間万事塞翁が馬】の2つの読み方 | |
にんげんばんじさいおうがうま | じんかんばんじさいおうがうま |
【人間万事塞翁が馬】の4つの英語表現 | |
Every cloud has a silver lining. | Fortune is unpredictable and changeable. |
Inscrutable are the ways of Heaven. | Life is like a box of chocolates: you never know what you’re going to get. |
【人間万事塞翁が馬】の3つの類義語 | |
禍福はあざなえる縄の如し | 沈む瀬あれば浮かぶ瀬あり |
吉凶は糾える縄の如し |

【人間万事塞翁が馬(にんげんばんじさいおうがうま)】の意味とは
【人間万事塞翁が馬(にんげんばんじさいおうがうま)】の意味とは
「人間万事塞翁が馬(にんげんばんじさいおうがうま)」とは、このような意味の言葉です。
人生には良い事も悪い事もあるけれど、何が幸せで何が不幸かは予測する事ができない。 |
人生では様々な事が起こり、いつ幸せが不幸に、不幸が幸せになるかわからない。
安易に喜んだり悲しんだりするべきではないというたとえです。
「人間」の意味とは
「人間」とは、このような意味です。
・人生 ・世間 ・世の中 |
「万事」の意味とは
「万事」とは、このような意味です。
・あらゆる事 ・全ての事 |
「塞翁が馬」の意味とは
「塞翁が馬」とは、このような意味です。
予測ができない |
「塞翁」は、「お城に住むおじいさん」という意味です。
略して【塞翁が馬】
「人間万事塞翁が馬」は略して、「塞翁が馬」と言われる事もあります。
どちらも意味や使い方は同じです。
2つある【人間万事塞翁が馬】の読み方
「人間万事塞翁が馬」には2つの読み方があります。
その1(にんげんばんじさいおうがうま)
1つ目の読み方は、「にんげんばんじさいおうがうま」です。
辞書にはこちらの読み方が書かれています。
その2(じんかんばんじさいおうがうま)
もう1つの読み方は、「じんかんばんじさいおうがうま」です。
中国語で「人間」は「世間」という意味を持ち、「じんかん」と読みます。
「人間万事塞翁が馬」の由来が中国の故事なので、由来にこだわる場合はこちらの読み方をします。
読み方まとめ
・にんげんばんじさいおうがうま ・じんかんばんじさいおうがうま |
「にんげん」と読むのは間違いとの指摘もありますが、どちらの読み方も間違いではありません。
一般では「にんげん」と読まれる事が多いです。
【人間万事塞翁が馬】の由来・語源
由来は中国の故事「淮南子」の「人間訓」
語源となったのは、「淮南子(えなんじ)」に書かれている「人間訓」です。
「淮南子」は中国の前漢時代に、学者・劉安らによってまとめられた哲学書です。
「人間訓」/物語の内容
昔、中国の北辺のお城に、占いが得意な老人が住んでいました。
ある時、老人が飼っていた馬が逃げてしまったので、人々が同情すると、老人は「これは幸福になるだろう」と言いました。
老人の言った通り、その後、逃げた馬は立派な馬を連れて帰ってきました。
それを人々が祝うと、老人は「これは不幸になるだろう」と言いました。
その後、老人の息子がその馬から落ちて骨折してしまいます。
また人々が同情すると、老人は「これは不幸になるだろう」と言いました。
周りの若者が戦死する中、老人の息子は怪我のおかげで戦争に行かずに済みました。
由来まとめ
人生では、幸運と思える事が不幸を呼ぶ事もあり、不運と思える事が幸福を呼ぶ事もある。
この故事から、何が幸せで何が不幸かは予測がつかないことを「人間万事塞翁が馬」と表すようになりました。
座右の銘に使われる【人間万事塞翁が馬】
座右の銘に使われる【人間万事塞翁が馬】
「人間万事塞翁が馬」は座右の銘に使われる事も多いです。
人生には良い事も悪い事もあるけれど、何が幸せで何が不幸かは予測する事ができない。
今が幸せだからといって浮かれてはいけないし、不幸だからといって落ち込みすぎてもいけない。
どんな状況になっても振り回されずに、前向きな気持ちで進むという気持ちを表す事ができます。
【人間万事塞翁が馬】を座右の銘としている有名人
【人間万事塞翁が馬】を座右の銘としている有名人 | |
山中伸弥さん | iPS細胞を発見した教授 |
芦田愛菜さん | 女優 |
弘兼憲史さん | 漫画家 |
松井秀喜さん | 元プロ野球選手 |
岡田武史さん | 元サッカー日本代表監督 |
【人間万事塞翁が馬】の使い方・例文
その1(幸運と思っていた事が不幸を呼ぶ)
幸運と思っていたいた事が、不幸に転じたときに使われます。
・彼女ができ幸せな日々を過ごしていたが、転勤を命じられた。人間万事塞翁が馬だ。 |
・第一希望の大学に合格し浮かれていた。人間万事塞翁が馬というが、油断してはいけない。 |
その2(不運と思っていた事が幸福を呼ぶ)
不運と思っていた事が、幸福に転じたときに使われます。
・就職活動に失敗し第二希望の会社に就職したが、人間万事塞翁が馬、そこで素敵な人と出会い結婚した。 |
・嫌な部署に異動になり落ち込んだが、人間万事塞翁が馬、そこでの仕事が評価され昇進が決まった。 |
【人間万事塞翁が馬】の英語表現
その1(Every cloud has a silver lining.)
英語のことわざで、直訳すると「あらゆる雲は、銀の裏地を持っている」
「silver lining」は「雲が太陽の光で照らされ、縁のようになっている様子」を表しています。
Every cloud has a silver lining |
・どんなに困難な状況の中にも、必ず良いことはある ・悪い事があれば良い事がある |
その2(Fortune is unpredictable and changeable.)
Fortune is unpredictable and changeable. |
運とは予測できず、変わりやすいものだ |
「fortune」は「運」という意味の言葉です。
「 unpredictable」は「予想できない 」・「changeable」は「変わりやすい」という意味の言葉です。
その3(Inscrutable are the ways of Heaven.)
「inscrutable」は「不可解な」という意味の言葉です。
Inscrutable are the ways of Heaven. |
先のことはわからないものだ |
その4(Life is like a box of chocolates: you never know what you’re going to get.)
Life is like a box of chocolates: you never know what you’re going to get. |
人生はチョコレート箱のようだ。開けて身ないとわからない。 |
映画「フォレスト・ガンプ/一期一会」の名言です。
「a box of chocolates」は、「箱の中に入っている、色々な味や形のチョコレート」を表しています。
人生をチョコレートに見立てた表現です。
【人間万事塞翁が馬】の類語・類義語
その1(禍福はあざなえる縄の如し・かふくはあざなえるなわのごとし)
「禍福はあざなえる縄の如し」とは、このような意味の言葉です。
幸福と不幸は、縄をより合わせたように入れかわりやってくる |
幸福と不幸は切り離せないものである。
人生には良い事も悪い事もあるのだから、振り回されてはいけないという事です。
その2(沈む瀬あれば浮かぶ瀬あり・しずむせあればうかぶせあり)
「沈む瀬あれば浮かぶ瀬あり」とは、このような意味の言葉です。
人生は長いので、良い時もあれば悪い時もある。悪い事もずっと続くわけではない。 |
その3(吉凶は糾える縄の如し・きっきょうはあざなえるなわのごとし)
「吉凶は糾える縄の如し」とは、このような意味の言葉です。
幸福と不幸は、縄をより合わせたように入れかわりやってくる |