四字熟語【花鳥風月】意味と使い方/2つの語源・由来と9つの類語を解説

ハルちゃん
ハルちゃん
この記事では【花鳥風月】の意味と使い方、2つの語源・由来をお伝えします。
 

【花鳥風月】の意味
①自然の四季折々の美しい景色、風物
②四季折々の景色や風物を題材に、絵画や詩歌を創作して優美な味わいを楽しむこと
③自然の景色を鑑賞したり、自然の景色を絵画や詩歌にして楽しむ遊び

 

【花鳥風月】の語源・由来
貴族の遊び 風姿花伝

 

【花鳥風月】の類語・類義語

雪月花 春花秋月 風光明媚
花鳥月露 風流韻事 雪月風花
琴歌酒賦 花朝月夕 山紫水明

 

より詳しくは記事をお読み下さい。
みーちゃん
みーちゃん



【花鳥風月(かちょうふうげつ)】の意味とは

【花鳥風月】の意味とは

 
【花鳥風月】とは、このような意味です。

①自然の美しい景色、風物
②自然の美しい景色、風物を題材に、絵画や詩歌を創作して優美な味わいを楽しむこと
③自然の景色を鑑賞したり、自然の景色を絵画や詩歌にして楽しむ遊び

 

「花」の意味とは

 
「花」とは、このような意味です。

植物が咲かせる美しい花
(自然の風物として鑑賞されたり、詩歌や絵画などの題材とされる花の意味)

四季折々で、咲く花が異なります。
  
例えば春は桜、夏は朝顔、秋は秋桜、冬は山茶花など。
  
季節ごとに様々な花を楽しむことができます。
  

「鳥」の意味とは

 
「鳥」とは、このような意味です。

動物の鳥
(自然の風物として鑑賞されたり、詩歌や絵画などの題材とされる花の意味)

四季折々で、姿を見れる鳥が異なります。
  
例えば春はツバメ、夏はホトトギス、秋はコマドリ、冬はシジュウカラなど。
  
季節ごとに様々な鳥を楽しむことができます。
  

「風」の意味とは

 
「風」とは、このような意味です。

・気圧の差により空気が流れること。
・風、清い風、心地よい風

季節によって風も異なります。
  
例えば春は春一番、夏はやませ、秋は秋風、冬はからっ風などです。
  

「月」の意味とは

 
「月」とは、このような意味です。

・地球の唯一の惑星である月
・太陽の光を反射し、夜空に美しく輝くもの

季節や時期によって、月の見え方も異なります。
  
地球と月と太陽の位置関係で見え方が異なり、満月、新月、半月、三日月などとなります。
  
夏は月の位置が低く、冬は月の位置が高い。
  
秋は月の高さが中間で、気候が良く空気も澄んでいるので、月が綺麗に見えます。



【花鳥風月】の読み方

「花鳥風月」の読み方は「かちょうふうげつ」です。
 
「花鳥」が「花蝶」と書かれることがありますが、間違いです。
  

2つある!【花鳥風月】の語源・由来

その1(貴族の遊び)

 
「花鳥風月」の語源は「貴族の遊び」に由来しています。
  
昔、貴族や武家などの上流階級の人たちは、「花鳥風月」という、自然の景色を詩歌にする遊びをしていました。
  
「自然の景色を詩歌にして楽しむ遊び」→「美しい自然の景色」
  
と転じて、現在の意味で使われるようになったという説です。
  

その2(風姿花伝・ふうしかでん)

 
「花鳥風月」の語源は、能の理論書「風姿花伝」に由来しています。
  
「風姿花伝」の一文に、「花鳥風月」という言葉が登場します。

上職の品々、花鳥風月の事態、いかにもいかにも細かに似すべし
上品な性質や振る舞いは、能にとって大切なことである

「風姿花伝」では、「花鳥風月」は「上品な振る舞い」の意味で使われています。
 
「上品な振る舞い」→「美しい自然の景色」
  
と転じて、現在の意味で使われるようになったという説です。
  

「風姿花伝」とは

 
「風姿花伝」とは、能について書かれた、室町時代の能楽師・世阿弥(ぜあみ)の著書です。
  
世阿弥が、父・観阿弥(かんあみ)から教わった事を後世に伝えるためにまとめたものです。
  

「世阿弥(ぜあみ)」とは

 
世阿弥は、室町時代の能楽師です。
  
父の観阿弥とともに能楽を大成させ、観世流として現在に受け継がれています。
  
「風姿花伝」の他、「花鏡」「至花道」など多くの書籍を残しています。
  

【花鳥風月】の使い方・例文

使い方

 
「花鳥風月」は、自然の美しい風景を楽しむことを表現する時に使うことができます。
  
日常で使うことは少ないですが、定型的な言い回しがあります。

・花鳥風月を友とする
・花鳥風月を感じる
・花鳥風月を楽しむ
・花鳥風月を愛でる
・花鳥風月に親しむ
・花鳥風月をたしなむ

 

例文

 

例文1 仕事が忙しく、花鳥風月を感じる余裕がない
例文2 日本では、四季折々の花鳥風月を楽しむことができる
例文3 キャンプに行き、花鳥風月を楽しんだ
例文4 お花見を通じて、花鳥風月に親しんだ
例文5 花鳥風月を感じると、穏やかな気持ちになる



【花鳥風月】の類語・類義語

その1(雪月花・せつげっか)

 
「雪月花」とは、このような意味です。

雪と月と花、四季折々の美しい自然の眺め

月雪花(つきゆきはな)と表現されることがありますが、意味は同じです。
  

その2(春花秋月・しゅんかしゅうげつ)

 
「春花秋月」とは、このような意味です。

・春の花と秋の月
・四季折々の自然の美のたとえ

春夏秋冬と、それぞれの季節の自然の美しさを表現する言葉です。
  

その3(風光明媚・ふうこうめいび)

 
「風光明媚」とは、このような意味です。

自然の景色が美しく、ながめが良いこと

風・光と、距離を感じられる言葉なので、遠くの景色の美しさを表現する時に使われます。
  

その4(花鳥月露・かちょうげつろ)

 
「花鳥月露」とは、このような意味です。

花に鳥がとまる様子、月夜に露がおりるなどの、自然の美しい景色

花に鳥がとまる様子など、動きのある自然の美しさを表現する時に使われます。
  

その5(風流韻事・ふうりゅういんじ)

 
「風流韻事」とは、このような意味です。

自然に親しみ、詩歌などを作って優雅に楽しむこと、遊ぶこと

 

その6(雪月風花・せつげつふうか)

 
「雪月風花」とは、このような意味です。

・四季折々の自然な風景
・四季折々の景色を見ながら、詩歌などを作って優雅に楽しむこと

風花雪月(ふうかせつげつ)と表現されることがありますが、同じ意味です。
  

その7(琴歌酒賦・きんかしゅふ)

 
「琴歌酒賦」とは、このような意味です。

・世間離れした優雅な遊びのたとえ
・欲の無い隠者の生活

「琴歌」は琴を弾いて歌を歌うこと。
  
「酒賦」は宴を開き、酒を飲みながら詩を作ることを意味します。
  

その8(花朝月夕・かちょうげっせき)

 
「花朝月夕」とは、このような意味です。

・春と秋の最も気候の良い時期のこと
・春と秋の季節を楽しむこと

春と秋の気候の良い時期とは、陰暦の2月中旬と8月中旬です。
  
花朝は陰暦の2月15日のことで、現在の4月中頃。
  
月夕は陰暦の8月15日のことで、現在の10月の月初にあたります。
  

その9(山紫水明・さんしすいめい)

 
「山紫水明」とは、このような意味です。

自然の風景が、澄みきって美しいこと

 

山は日の光で紫色に見え、川の水はきれいに澄んでいるという意味から成る言葉です。
  
山や川の景色が美しいことを表現する時に使われます。



【花鳥風月】の英語表現

 
英語で「花鳥風月」を表現する時は、「美しい自然」という意味を伝えることが大切です。

その1(beauties of nature)

 

英語 日本語
beauty 美しさ
nature 自然

「beauties of nature」で「美しい自然」という意味になります。
  

その2(have a beautiful view)

 
「beautiful view」で「美しい景色」という意味になります。
  
「美しい自然」という意味を伝えることができる表現です。
  

その3(scenic)

 
「scenic」は「景色の、景色の良い」という意味の単語です。
 

英語 日本語
scenic beauty 美しい景色

 
単独でも、他の単語の組み合わせても「美しい自然」を表現することができます。
  

【花鳥風月】の意味は年齢とともに変わっていく様子

「花鳥風月」には、都市伝説的なこのような意味があります。

年齢とともに趣味が変わっていく様子

人は年齢とともに、花→鳥→風→月と興味の対象が変わっていくそうです。
  
月を眺めて素敵だなと思うようになったら、そろそろお迎えがくる年齢なのだとか。
  
これは間違った意味なのですが、あまりにもシックリとくるので、都市伝説的な意味となっています。




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