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①2つの語源・由来 |
②3つの漢字表記と漢字の由来 |
③3つの英語表現 |
④食用肉の味と特徴 |
⑤【カンガルー】の意外な特徴 |
⑥【カンガルー】がオーストラリアの国章に描かれている理由 |
【カンガルー】の語源・由来 |
語源はグーグ・イミディル語で「跳ぶもの」という意味の「gangurru」に由来。 (グーグ・イミディル語はアボリジニの言語の1つ) 「gangurru」は、クロカンガルーを指す言葉として使われ、「gangurru」→「kangaru」→「kangaroo」と変化した。 |
【カンガルー】3つの漢字表記 | ||
袋鼠 | 長尾驢 | 更格廬 |

【カンガルー】3つの英語表現 | ||
Kangaroo | roo | joey |


【カンガルー】の2つの語源・由来

語源・由来
- ❶グーグ・イミディル語の「gangurru」説
- ❷都市伝説的な由来(キャプテン・クック説)
【カンガルー】の語源・由来には2つの説があります。
グーグ・イミディル語の「gangurru」に由来する説が定説となっています。
その1(グーグ・イミディル語の「gangurru」説)
【カンガルー】の語源は、グーグ・イミディル語の「gangurru」に由来するという説です。
グーグ・イミディル語の「gangurru」は「跳ぶもの」という意味です。
グーグ・イミディル語の「gangurru」の意味 |
跳ぶもの |
カンガルーは「gangurru」→「kangaru」→「kangaroo」と変化しました。
「跳ぶもの」の意味の「gangurru」は、クロカンガルーを指す言葉でした。
「kangaru」はオオカンガルーを指していましたが、次第にカンガルー全体を指す言葉になりました。
その2(都市伝説的な由来(キャプテン・クック説))
【カンガルー】の語源は、キャプテン・クックに由来するという説です。
キャプテン・クックがオーストラリアに上陸した時、カンガルーを見て「なんという動物か?」と先住民に尋ねると「カンガルー」と答えが返ってきました。
先住民の言葉で「カンガルー」は「わからない」という意味の言葉です。
先住民はキャプテン・クックの話す言葉が理解できなかったため「わからない(カンガルー)」と答えたのですが、キャプテン・クックはカンガルーの呼称と勘違いしてしまったそうです。
この勘違いがそのまま世界に広まり、カンガルーが定着したということです。
しかしこの説、キャプテン・クックに同行していた博物学者のヨセフ・バンクスによって、作り話だということが明らかにされています。
「グーグ・イミディル語」とは

グーグ・イミディル語とは
- ❶「グーグ・イミディル語」とは
- ❷クックタウンの場所
「グーグ・イミディル語」とは
「グーグ・イミディル語」は、オーストラリア諸語の1つで、クイーンズランド州北部のクックタウンに暮らす「グーグ・イミディル族」の言語です。
オーストラリア大陸や周辺の島では、先住民(アボリジニ)によって約200の言語が話されていました。
この総称が「オーストラリア諸語」で、その中の1つが「グーグ・イミディル語」です。
クックタウンの場所
グーグ・イミディル族が暮らしていたのは、クイーンズランド州北部のクックタウンです。
1770年にサンゴ礁に座礁したキャプテン・クックが、船の修理のために上陸した場所として知られています。
【カンガルー】の3つの漢字表記と由来

3つの漢字表記と漢字の由来
- ❶袋鼠
- ❷長尾驢
- ❸更格廬
【カンガルー】には3つの漢字表記があります。
どれも読み方が難しく、難読漢字とされています。
その1(袋鼠)
「袋鼠」で「カンガルー」と読みます。
「カンガルー」の一部は「ネズミカンガルー科」に分類されています。
袋を持つネズミなので、「袋鼠」という漢字が当てられました。
その2(長尾驢)
「長尾驢」で「カンガルー」と読みます。
「驢(ろ)」は「ロバ」という意味の漢字です。
カンガルーは、顔がロバに似ていること、尻尾が長いことから「長尾驢」という漢字が当てられました。
その3(更格廬)
「更格廬」で「カンガルー」と読みます。
「カンガルー」という音に、そのまま「更格廬」という漢字を当てはめたものです。
【カンガルー】の3つの英語表現

3つの英語表現
- ❶Kangaroo
- ❷roo
- ❸joey
その1(Kangaroo)
カンガルーは英語でも「Kangaroo」です。
There are kangaroos in Australia. |
オーストラリアにはカンガルーがいます。 |
その2(roo)
「roo」は、カンガルーのカジュアルな英語表現です。
主にオーストラリアで使われます。
There are roos in Australia. |
オーストラリアにはカンガルーがいます。 |
その3(joey)
「joey」は、子供のカンガルーを指す言葉です。
日本でも子犬を「puppy」、子猫を「kitten・ kitty」と表現することがありますが、これと同じです。
【カンガルー】食用肉の味と特徴

【カンガルー】の食用肉の味と特徴
- ❶肉の味と特徴
- ❷カンガルー肉の販売
肉の味と特徴
カンガルー肉は、赤身が多く高タンパク・低カロリーです。
くせがなく、柔らかくて美味しいのが特徴です。
オーストラリアの先住民であるアボリジニの間では昔から食べられ、現在もオーストラリアのスーパーではカンガルー肉が販売されています。
多少のくせはありますが、食感や味は牛肉と似ています。
カンガルー肉の販売
高タンパク・低カロリーなカンガルー肉は、スポーツ選手などに好まれているようです。
日本でもインターネットでは、様々なカンガルー肉が販売されています。
日本でも今後、美容やダイエットに関心がある人の間で、人気が高まるかもしれません。
【カンガルー】の意外な特徴

意外な特徴
- ❶意外にも臆病な性格
- ❷驚異の身体能力
- ❸泳ぎが得意
- ❹カンガルーの赤ちゃんは2cm
- ❺カンガルーの袋は臭い
- ❻カンガルーに天敵はいない
その1(意外にも臆病な性格)
カンガルーは見た目はかわいいですが、ボクシングの体制をとり、攻撃的になることで知られています。
カンガルーが攻撃的になるのは繁殖期や獲物を奪い合うときだけで、普段はとても臆病な性格です。
敵が近づくと尻尾を地面に叩きつけて仲間に危険を知らせ、全速力で逃げるのだそうです。
その2(驚異の身体能力)
カンガルーは筋肉質で、身体能力が高いです。
跳躍力 | 9m〜12m | |
スピード力 | 時速60km |
カンガルーはスピードだけでなく、スタミナも抜群で、1日に100kmを移動することもあるそうです。
脚力もすごいので、キックの力は凄まじいようです。
その3(泳ぎが得意)
あまり知られていませんが、カンガルーは泳ぎが得意です。
足腰の筋力を生かしたバタ足と、太くて長い尻尾を左右に振ることで上手に泳ぎます。
カンガルーの生息地であるオーストラリアは乾燥しているため山火事が多いです。
泳ぎが得意なのは、山火事から川などに逃れるためと言われています。
その4(カンガルーの赤ちゃんは2cm)
カンガルーの赤ちゃんは「体長2cm・体重1g」ととても小さいです。
目も見えないし、体毛もない、未熟な状態で生まれてきます。
そのままでは生きていけないので、6カ月ほどはお母さんカンガルーの袋の中で過ごします。
その5(カンガルーの袋は臭い)
カンガルーのお腹の袋(育児嚢・いくじのう)は、とても臭いそうです。
赤ちゃんが大きくなり袋を使わなくなると、カンガルーは袋のお手入れをしなくなります。
すると、湿気や臭いがこもってしまい、獣臭や排泄物が混ざったような強烈な臭いがするそうです。
その6(カンガルーに天敵はいない)
カンガルーの天敵は、フクロオオカミとディンゴです。
フクロオオカミは既に絶滅、ディンゴは家畜を襲うので駆除の対象となっています。
つまり、オーストラリアにはカンガルーの天敵がいないのです。
広大な牧草地があり、天敵のいないオーストラリアは、カンガルーにとって繁殖しやすい環境です。
【カンガルー】がオーストラリアの国章に描かれている理由とは

オーストラリアの国章には、カンガルーとエミューが描かれています。
どちらもオーストラリア固有の動物ということに加えて、前進しかできない動物なのが選ばれた理由です。
カンガルーとエミューは、前に進むことしかできず、後ろに進むことができません。
オーストラリアは1788年に建国された新しい国です。
歴史のある国に追いつくために「前進あるのみ」という思いが込められています。