
「茄醤(コエツァプ)」とは、調味料の「魚醤(ぎょしょう・しょっつる)」のことです。
知りたい項目をクリックして下さい。
①語源・由来 |
② 歴史 |
③ トマト以外のケチャップ |
④ ケチャップの選び方 |
⑤ おすすめのケチャップ |
⑥ 2つの英語表現 |
⑦ ケチャップにまつわる記念日 |

【ケチャップ】の語源・由来 |
【ケチャップ】の語源は中国語の「茄醤(コエツァプ)」に由来。 「コエツァプ」が「中国→東南アジア→ヨーロッパ→アメリカ→日本」と世界を一周し「ケチャップ」に変化した。 「茄醤(コエツァプ)」とは、調味料の「魚醤(ぎょしょう・しょっつる)」のことである。 |

トマト以外のケチャップ | |
マッシュルームケチャップ | フルーツケチャップ |
バナナケチャップ | マンゴーケチャップ |
みかんケチャップ | 巨峰ケチャップ |
ナチャップ | 金色のケチャップ |

【ケチャップ】2つの英語表現 | |
ketchup/catsup/catchup | tomato sauce |


【ケチャップ】語源は意外にも中国語に由来

【ケチャップ】語源は意外にも中国語に由来
【ケチャップ】の語源は、中国の閩南語(びんなんご)の「茄醤(コエツァプ)」に由来します。
「茄醤(コエツァプ)」は、魚に塩を加えて発酵させた、日本の「魚醤(ぎょしょう)」のような調味料です。
閩南語では「茄醤」、広東語では「茄汁(カチャプ)」、福建語では「鮭汁(ケチャプ)」と言います。
これが中国→東南アジア→ヨーロッパ→アメリカ→日本へと伝わり、「ケチャップ」と呼ばれるようになりました。
「ケチャップ」は、本来は「野菜を煮詰めたソース」という意味です。
ヨーロッパでは原材料にマッシュルームやクルミなどが使われるようになり、アメリカではトマトが使われるようになります。
これが日本に伝わったので、トマトのソースを「ケチャップ」と言うようになりました。
魚醤とは
魚に塩を加えて発酵させ、魚の旨味成分を凝縮させた調味料です。
におい・旨味が濃厚で好き嫌いが分かれますが、独特な癖になる味わいです。
日本ではもちろん、東南アジアでも魚醤は使われています。
それぞれ原材料は違いますが、どれも旨みが凝縮されています。
日本の三大魚醤 | ||
魚醤名 | 地域 | 原材料 |
しょっつる (塩魚汁) |
秋田県 | ハタハタ・イワシ |
いかなご醤油 | 香川県 | イカ・イワシ |
いしる | 石川県 | イカナゴ |
世界の魚醤 | ||
魚醤名 | 国 | 原材料 |
ユイルウ(魚露) | 中国 | カタクチイワシの小魚 (アンチョビ) |
ニョクマム | タイ | カタクチイワシの小魚 (アンチョビ) |
ナムプラー | ベトナム | カタクチイワシの小魚 (アンチョビ) |
【ケチャップ】の歴史
歴史
- ❶起源は中国
- ❷イギリスのマッシュルームケチャップ
- ❸アメリカのトマトケチャップ
- ❹日本に伝わったのは明治時代
- ❺日本のケチャップ

起源は中国
「ケチャップ」の起源は中国です。
中国には昔から、現在の魚醤やナンプラーのような、魚に塩を加えて発酵させた調味料がありました。
閩南語では「茄醤(コエツァプ)」、広東語では「茄汁(カチャプ)」、福建語では「鮭汁(ケチャプ)」と言います。
これが「中国→東南アジア→ヨーロッパ→アメリカ→日本」と世界に伝わり、原材料が野菜や果実、きのこなどに変化しました。
イギリスのマッシュルームケチャップ
17世紀頃、ケチャップがイギリス伝わると、大きく変化します。
魚介だけではなく、キノコ・トマト・クルミなどを原材料としたケチャップが作られるようになります。
有名なのは、現在も使われている「マッシュルームのケチャップ」です。
マッシュルームに塩をふり、染み出た汁と香辛料を煮詰めたもので、きのこの旨味と酸味が感じられるソースです。
アメリカのトマトケチャップ
18世紀〜19世紀頃、ケチャップがアメリカに伝わると、原材料にトマトが使われるようになります。
アメリカのトマトは酸味が強かったため、家庭でトマトを原料にケチャップが作られました。
トマトに塩をふり、染み出た汁と香辛料を煮詰めたものです。
19世紀後半になると、砂糖やお酢、香辛料で味付けした、現在のケチャップが作られるようになりました。
1876年には、ハインツ社によって、世界で初めてトマトケチャップが販売されます。
トマトケチャップは、ホットドッグやハンバーガーにピッタリだと瞬く間に人気となり、世界に広まりました。
日本に伝わったのは明治時代
日本にトマトケチャップが伝わったのは明治時代です。
アメリカの食文化とともに、日本に広まりました。
アメリカではトマトケチャップが主流だったので、日本にはトマトケチャップがケチャップとして伝わりました。
日本のケチャップ
日本で初めてトマトケチャップが製造販売されたのは、1903年(明治36年)です。
横浜で清水與助(よすけ)が創業した清水屋が、ケチャップを製造販売を開始しました。
年 | 会社名 | 販売 |
1903年 (明治36年) |
清水屋 | 日本初の国産ケチャップの製造販売 |
1908年 (明治41年) |
明治屋 | トマトケチャップ・マッシュルームケチャップ を輸入販売 |
1908年 (明治41年) |
カゴメ | トマトケチャップの製造販売開始 |
トマト以外のケチャップとは
トマト以外のケチャップ
マッシュルームケチャップ | フルーツケチャップ |
バナナケチャップ | マンゴーケチャップ |
みかんケチャップ | 巨峰ケチャップ |
ナチャップ | 金トマト以外のケチャップとは色のケチャップ |

日本では、ケチャップといえばトマトケチャップが主流ですが、他にも様々なケチャップがあります。
マッシュルームケチャップ
マッシュルームケチャップは、イギリス発祥です。
きのこの旨味と酸味が感じられ、ステーキなどの肉料理との相性が良いようです。
フルーツケチャップ
カナダのケベックでは、家庭でフルーツケチャップが作られます。
トマト、玉ねぎ、ズッキーニなどの野菜と、リンゴ、桃、パイナップルなどのフルーツ、ハーブなどが原料です。
カナダではミートパイにかけて食べるのですが、野菜やフルーツがゴロゴロ入っていて美味しいです。
バナナケチャップ
フィリピンでは、ケチャップといえばバナナケチャップです。
第二次世界大戦の頃にトマトが不足していたため、バナナを代用したことがきっかけで作られるようになりました。
バナナの甘さとスパイスのピリッと感は、独特な癖になる味わいです。
マンゴーケチャップ
マンゴーケチャップは、タイでは定番のソースです。
マンゴーの甘みに野菜や香辛料の酸味が加わり、甘酸っぱい味わいです。
マンゴーケチャップは、肉料理や魚料理など幅広く使われています。
みかんケチャップ
みかんケチャップには、愛媛産の温州みかんが使われています。
みかんの風味・酸味と、カツオや昆布ダシが使われていて、新感覚の味わいです。
オムライスやフライドポテト、ステーキ、カルパッチョなど、様々な料理に使われます。
巨峰ケチャップ
巨峰ケチャップは、山梨市商工会が開発したオリジナル商品です。
トマトケチャップに比べると甘みが強く、酸味が少なく上品な味わいです。
巨峰を100%使用した「巨峰ケチャップ」は、紫色をしているので色を楽しむこともできます。
さらに進化した「巨峰デミグラス」という商品は、玉ねぎなどの野菜が加えられています。
甘みと旨みが増し、深みのある味わいとなっています。
ナチャップ
「ナチャップ」は、滋賀県彦根市の稲枝商工会が開発した商品です。
ケチャップ、ドレッシング、パスタソース、焼き肉のタレの4種類があり、どれも無添加で作られています。
ケチャップタイプのナチャップは、梨にトマトやお酢を加えたもので、とてもあっさりした味わいです。
ケチャップの様に使ってもいいし、カレーや唐揚げに使っても美味しいです。
金色のケチャップ
福井県に本社のある「株式会社日々是(ひびこれ)」では、「金のケチャップ」を販売しています。
トマトは使わず、マンゴー、イエローパプリカ、レモンなど、黄色い野菜を使った黄色いケチャップです。
原材料にこだわって作られているので、無添加無着色。
フルーティーな味わいです。
【ケチャップ】の選び方/4つのポイント
ケチャップの選び方
- ❶味
- ❷原材料
- ❸容器
- ❹メーカー

ケチャップの選び方には、4つのポイントがあります。
ポイント1(味)
ケチャップには、酸味の強いもの、甘みの強いもの、塩味の強いもの、スパイシーなもの、トマト感の強いものがあります。
料理や用途に合わせてケチャップを選ぶのがおすすめです。
酸味の強いもの | フライドポテトなどの揚げ物 |
甘みの強いもの | トマトが苦手な人 |
塩味の強いもの | パスタやチキンライスの味付け |
トマト感の強いもの | 隠し味 |
スパイシーなもの | トマトソースとして使う |
ポイント2(原材料)
有機栽培の材料を使ったもの、塩分控えものもの、無添加のもの、トマト以外の材料が使われているものなど。
同じケチャップでも、原材料は様々です。
健康に気を使っている方や赤ちゃんには、無添加のものがおすすめです。
ポイント3(容器)
ケチャップには、チューブタイプと瓶詰めタイプがあります。
普段、家庭で使われるケチャップは、使いやすいチューブタイプが多いです。
瓶詰めタイプはインテリアとしてもおしゃれですし、贈り物としても喜ばれます。
ポイント4(メーカー)
ケチャップはメーカーによって味のバランスが異なります。
特に海外の商品は、スパイスが効いていたり、酸味が強かったり、その国ならではの味を楽しむことができます。
いろいろ食べ比べて、自分好みのを探すのも面白いです。
【ケチャップ】のおすすめ5選/人気ランキング

その1(ハインツ/トマトケチャップ逆さまボトル)
世界的に有名な「ハインツ」のケチャップです。
自社栽培の有機トマトを使用し、着色料・保存料不使用で作られた、癖のない味わいが人気です。
「逆さまボトル」の容器は、液だれの心配もなく、ケチャップが下に降りてくるので最後まで使いやすいです。
その2(カゴメ/有機トマト使用ケチャップ)
有機トマトと有機玉ねぎを使った、カゴメのトマトケチャップです。
塩分が30%カットされているので、健康を気にしている方におすすめです。
その3(ハグルマ/有機栽培トマト使用ケチャップ)
オーガニックのトマトを使った、食塩不使用のケチャップです。
食塩、保存料、化学調味料不使用なので、健康を気にしている方におすすめです。
その4(高橋ソース/カントリーハーヴェスト 有機トマトケチャップ)
オーガニックのトマトを使用した、甘みが特徴のケチャップです。
酸味が弱いので、お子様や、トマトが苦手な方にもおすすです。
その5(大山スマイルファーム/国産無添加有機トマトケチャップ)
有機トマトを使用し、無添加で作られているケチャップです。
瓶の容器が可愛らしいので、贈り物としても、インテリアとしてもおしゃれです。
【ケチャップ】2つの英語表現
英語表現
ketchup/catsup/catchup | tomato sauce |

その1(ketchup/catsup/catchup)
「ketchup/catsup/catchup」はスペルが違いますが、どれも「ケチャップ」を表します。
どれも同じ意味、発音でスペルだけが違います。
Do you want ketchup on your hot dog? |
ホットドッグにケチャップはかけますか? |
その2(tomato sauce)
イギリスやオーストラリアでは、「tomato sauce」を使うのが一般的です。
特にイギリスでは「ketchup」では通じないことがあります。
Would you like some ketchup? |
ケチャップは必要ですか? |
ケチャップにまつわる記念日
ケチャップにまつわる記念日
- ❶ナポリタンの日
- ❷よいトマトの日

ナポリタンの日
4月29日は、カゴメ株式会社によって「ナポリタンの日」に制定されています。
4月29日は「昭和の日」であり、「ナポリタン」は昭和に生まれた食べ物です。
ナポリタンの魅力を多くの人に知ってもらいたいという目的で制定されました。
よいトマトの日
4月10日は、カゴメ株式会社によって「よいトマトの日」に制定されています。
旬の春にトマトをたくさん食べて健康な生活を送って欲しいという願いと、「よい(4)トマト(10)」の語呂合わせから日付が決められました。
2020年(令和2年)には、日本記念日協会により認定・登録されています。