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①【コーヒー】の3つの語源・由来 |
②【珈琲】の語源 |
③歴史 |
④三大伝説 |
⑤漢字表記 |
⑥中国語表現 |
⑦「アメリカンコーヒー」の語源・由来 |
⑧「エスプレッソ」の語源・由来 |
⑨「ジョージアコーヒー」の語源・由来 |

【コーヒー】語源・由来の有力説 |
語源はアラビア語の「Qahwah(カフワ)」(「カフワ」とはワインの意味) イスラム教では飲酒が禁止されているため、ワインに似た覚醒作用のあるコーヒーが代用品として飲まれていたことに由来。 |

【珈琲】の語源 |
「珈琲」の「珈」は髪飾りに使われる玉飾り、「琲」は玉飾りをつなぐ紐の意味。 コーヒーの赤い実が実った様子が女性の髪飾りに似ていることに由来し「珈琲」の漢字が当てられた。 |

【コーヒー】の漢字表記 |
珈琲 |

【コーヒー】の中国語表現 |
咖啡 |


【コーヒー】の3つの語源・由来

3つの語源・由来
- ❶アラビア語の「Qahwah(カフワ)」説
- ❷エチオピアの地名「カファ(Kaffa)」説
- ❸エチオピア語の「バン」説
「コーヒー」の語源・由来には定説はありません。
「アラビア語の「Qahwah(カフワ)」説」が有力説とされています。
その1(アラビア語の「Qahwah(カフワ)」説)
「コーヒー」の語源は、アラビア語の「Qahwah(カフワ)」に由来するという説です。
「Qahwah(カフワ)」は、元々はワインという意味の言葉でした。
イスラム教では飲酒が禁止されているため、代用品としてコーヒーが飲まれていました。
コーヒーにはワインに似た覚醒作用があるので、次第に「カフワ」と呼ばれるように。
その後、「カフワ」が伝播に伴い徐々に変化し「コーヒー」となりました。
その2(エチオピアの地名「カファ(Kaffa)」説)
「コーヒー」の語源は、エチオピアの地名「カファ(Kaffa)」に由来するという説です。
エチオピアはコーヒーの発祥地で、昔から栽培が盛んに行われていました。
カッファはエチオピアの南西部にある都市で、コーヒーの原産地です。
地名の「カッフェ」が伝播に伴い徐々に変化し「コーヒー」となりました。
その3(エチオピア語の「バン」説)
「コーヒー」の語源は、エチオピア語の「バン(Bunn)」に由来するという説です。
「バン」は、古代エチオピアで「コーヒー豆」という意味で使われていました。
9世紀には、「飲み物のコーヒー」の意味で「バンカム(Bunchum)」が使われていました。
これらの言葉が伝播に伴い徐々に変化し「コーヒー」となりました。
【珈琲】の語源

「珈琲」の語源
- ❶【珈琲】の語源
- ❷【珈琲】の考案者:「宇田川榕菴(うだがわ ようあん)」
【珈琲】の語源
「珈琲(コーヒー)」という漢字は、「髪飾り(かんざし)」に由来しています。
コーヒーの赤い実が実った様子は、よく見ると、女性の髪飾りに似ています。
「珈」は髪飾りに使われる玉飾り、「琲」は玉飾りをつなぐ紐の意味。
2つの漢字を組み合わせた「珈琲」は、元々は「玉飾りのついた花かんざし」という意味でした。
赤く鮮やかな珈琲の実を、女性の髪飾りに見立てて、「珈琲」と漢字が当てられました。
漢字の考案者:「宇田川榕菴(うだがわ ようあん)」
「珈琲」の漢字を考案したのは、江戸時代の蘭学者「宇田川榕菴(うだがわ ようあん)」です。
植物学や化学を、初めて書物で紹介し、それに関する造語を生み出した人物として知られています。
宇田川榕菴の造語 |
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元素名 | 酸素、水素、窒素、炭素、白金 |
化学用語 | 酸化、元素、金属、還元、溶解、試薬 |
生物学用語 | 細胞、属 |
日常用語 | 温度、成分、沸騰、蒸気、分析、物質、法則、圧力、結晶 |
宇田川榕菴の想像力とセンスは高く評価され、造語の天才と言われています。
【コーヒー】の歴史

コーヒーはエチオピアで発見され、アラフ→トルコ→ヨーロッパ→世界へと広まりました。
日本に伝わったのは江戸時代、オランダ人が、長崎の出島に持ち込んだのがきっかけとされています。
天明3年に書かれたオランダの百科事典を訳した書物「紅毛本草(こうもうほんぞう)」には、コーヒーについての説明が書かれています。
明治時代になると、洋食店などでコーヒーがメニューに登場し始めます。
明治時代中期には、銀座に「カフェ・パウリスタ」などがオープンし、一気に一般に広まりました。
【コーヒー】の三大伝説

【コーヒー】の三大伝説
- ❶カルディの伝説
- ❷シーク・オマールの伝説
- ❸シーク・ゲマレディンの伝説
その1(カルディの伝説)
9世紀のエチオピアでヤギを買っていた少年(カルディ)
ある日、ヤギが楽しそうに飛んだり跳ねたりしているのを見かけます。
このことを修道僧に相談すると、原因はヤギが食べている赤い実だとわかりました。
カルディや僧侶たちが赤い実を食べると、眠気が取れて爽やかな気分になりました。
その後、修道院の夜勤で、眠気覚ましに使われるようになったという伝説です。
その2(シーク・オマールの伝説)
13世紀、イスラム教の聖職者シーク・オマールは、王女に恋をしたため、山奥に追放されてしまいます。
食べる物に困ったオマールは、山で美味しい赤い実を見つけます。
その実がとても美味しかったので、洞窟に持ち帰りスープを作ったそうです。
スープを飲むと、とても爽快な気分になります。
スープの噂が町にも広まり、オマールは町に戻ることを許されたという伝説です。
その3(シーク・ゲマレディンの伝説)
15世紀、イスラム律法学者のシーク・ゲマレディンは、体調を崩してしまいます。
なかなか回復せず困っていた時に、エチオピアを旅した時に飲んだコーヒーを思い出します。
もしかしたらと考えたシーク・ゲマレディンは、エチオピアからコーヒーを取り寄せることに。
取り寄せたコーヒーを飲んだシーク・ゲマレディンの体調は、みるみる回復しました。
同時に、コーヒーには眠け覚しの効果があることに気づいたシーク・ゲマレディン。
夜勤の多い修道僧たちに、コーヒーを進めたそうです。
【コーヒー】の漢字表記

漢字表記
- ❶「コーヒー」の漢字表記
- ❷「コーヒーをいれる」の3つの漢字表記
【コーヒー】の漢字表記
コーヒーを漢字で表記すると「珈琲」です。
【コーヒー】の漢字表記 |
珈琲 |
「珈琲」という漢字は当て字です。
考案したのは、江戸時代の蘭学者「宇田川榕菴(うだがわ ようあん)」です。
過去には「可否」「可非」「架非」「加非」「哥非乙」「黒炒豆」も使われていましたが、浸透しませんでした。
「コーヒーをいれる」の3つの漢字表記
「コーヒーをいれる」には、3つの漢字表記があります。
①コーヒーを淹れる | コーヒーをお湯に浸したり、お湯を注いだりして抽出する |
②コーヒーを煎れる | 沸騰したお湯にコーヒーを入れて煮出す |
③コーヒーを入れる | 「淹れる」「煎れる」両方の意味と、カップに注ぐ意味 |
「淹れる」と「煎れる」は、常用漢字ではありません。
どれを使っても間違いではありませんが、「入れる」が無難と言えます。
【コーヒー】の中国語表現

「コーヒー」の中国語表現は「咖啡」です。
【コーヒー(珈琲)】の中国語表現 |
咖啡(kāfēi) |
日本語の「珈琲」とよく似ています。
日本語は王偏ですが、中国語は口偏です。
「アメリカンコーヒー」の語源・由来

「アメリカンコーヒー」は、アメリカ人の習慣に由来しています。
戦後、日本に広まったアメリカ人のコーヒースタイルは、次のようなものでした。
戦後に広まったアメリカ人のコーヒースタイル |
・浅煎りのコーヒー ・たっぷりお湯を使って入れたコーヒー ・コーヒーをお湯で割る |
「浅煎りのコーヒー」→「アメリカ人が飲むコーヒー」→「アメリカンコーヒー」となりました。
「アメリカンコーヒー」は和製英語なので、アメリカでは通じません。
「アメリカン」とも呼ばれ、薄めのコーヒーという意味で使われます。
「エスプレッソ」の語源・由来

「エスプレッソ」の語源は、英語の「エクスプレス」(express)に由来します。
「エクスプレス」(express)とは、このような意味です。
「エクスプレス」(express)の意味 |
・急行 ・速達 |
「エスプレッソ」は、20世紀初頭のイタリアで生まれたものです。
朝の忙しときでも、さっとコーヒーを入れてもらい、さっと飲んで、すぐに出かけたそうです。
「ジョージアコーヒー」の語源・由来

「ジョージアコーヒー(GEORGIA)」は、コカコーラから発売されているコーヒー飲料です。
由来は、コカコーラのアメリカ本拠地が、アメリカのジョージア州にあることからきています。
昔は同じ「ジョージアブランド」の烏龍茶、緑茶、紅茶があったのですが、現在はコーヒーとココアのみとなっています。