コアラはユーカリ以外の植物も食べる!毒のあるユーカリを食べる理由

コアラはユーカリ以外にアカシアなどの植物を時々食べています。
  
しかし、コアラはほとんどユーカリしか食べていません。しかも、そのユーカリには猛毒が含まれていることをご存じでしょうか?
  
この記事では、
  
コアラがユーカリ以外に食べる植物
コアラが毒のあるユーカリばかり食べる理由
  
の二つについてをお伝えします。


コアラはユーカリ以外にアカシアなどの植物も食べる

コアラはいつもユーカリばかり食べている超が付くほどの偏食家です。
  
時々、アカシアやティーツリーなど、違う植物を食べる事があるようですが、ほとんどユーカリしか食べません。
  
ユーカリを食べてちょっと飽きたなと思ったら、時々お口直しにアカシアやティーツリーを食べる程度で、またユーカリを食べます。
  
しかも・・・。かなりこだわりが強く、好みでないユーカリは食べないそうですよ。
  

コアラがユーカリ以外はあまり食べず毒のあるユーカリばかり食べる理由

コアラが食べるのはほとんどがユーカリで、アカシアなどの他の植物は時々食べる程度です。
  
なぜユーカリばかり食べるのか。
  
その理由は、コアラの祖先である「ディプロトドン」と関係しています。

コアラの祖先は体長3mの巨大草食動物ディプロトドン

コアラの祖先は「ディプロトドン」という体長が3m、体重が約3000kgもある巨大動物です。
  
3mといったら、サイやカバと同じくらいの大きさ!見た目もグロテスクだったようなので、かなり怖いですよね。
  
でも、実際は見た目に反して、おとなしく温厚な性格。のんびりと水辺で草を食べながら生活する草食動物でした。
  
おそらく、見た目の怖さと大きさから、外敵に襲われることは少なかった。
  
また、温厚な性格なので、仲間同士で争うことも少なかったのではないでしょうか。
  
ディプロトドンは数が増えすぎてしまい、食糧難に陥ってしまいます。

コアラの先祖であるディプロトドンは食料を求めてユーカリの木に登った

地上に食料となる草がほとんどなくなってしまい、困ったディプロトドンが考えたのが、ユーカリ食べることでした。
  
オーストラリアの森の木の3/4はユーカリと言われます。
  
ユーカリなら沢山あるし、他の動物と争うこともない!そう考えたのですね。
  
この時に、ディプロトドン同士で血を流すような争いがあったのか。心優しく気の弱い一部のディプロトドンが、自ら争いを避けるようにして木の上で生活するようになったのか。
  
どちらなのかわかりませんが、一部のディプロトドンが、生き延びるために木の上で生活し、ユーカリを食べるようになりました。

地上に残ったディプロトドンはウォンバット

木の上で生活することを選んだディプロトドンが進化したのがコアラ。
  
地上に残って生活することを選んだディプロトドンが進化したのが、ウォンバットです。
  
ウォンバットは地下にトンネルを掘って生活し、特に硬い植物の葉や根を好んで食べるようです。
  
祖先が同じなので、顔をよくみるとそっくりです!


コアラが毒のあるユーカリを消化できるのは哺乳類で1番長い盲腸のおかげ

コアラが毒のあるユーカリを消化できるのは哺乳類で1番長い盲腸のおかげ

ユーカリに含まれる毒物は、青酸カリといって、毒性がとても強く、呼吸困難や意識障害を起こす怖ろしい薬物です。
  
なぜコアラがユーカリを食べられるのかというと、コアラは盲腸が発達しているからなんです。
  
コアラの盲腸の長さは、なんと2m!
  
長さは体長の約4倍で、これは哺乳類の中で一番の長さだそうです。
  
人間の盲腸は5cm〜7cmくらいなので、比べると歴然の差!
  
コアラの盲腸には何百万の細菌が存在し、その細菌がユーカリの毒を解毒してくれています。
  
私たちは虫垂炎になると盲腸を切除することもありますが、そんなのあり得ない。
  
コアラにとって盲腸はとても大切な器官です。

赤ちゃんコアラはお母さんからユーカリを解毒する細菌をもらう

コアラは有袋目の動物で、カンガルーのように袋の中で赤ちゃんを育てます。
  
赤ちゃんにはユーカリの毒を解毒する細菌が存在しないので、生後半年くらいは袋の中で生活し、お母さんのお乳だけを飲んで過ごします。
  
生後半年くらい経つと、離乳食が始まります!
  
赤ちゃんは袋から顔を出し、「パップ」と呼ばれる未消化で柔らかく緑色をしたお母さんの便を食べます。
  
実はこのパップ、コアラが生きるためにとても大切なものです。
  
パップにはユーカリの毒を解毒する細菌が含まれていて、赤ちゃんはパップを食べることでお母さんから、ユーカリを解毒する菌をもらい自分の体に取り入れるのです。
  
体の仕組みって、本当によくできているなと驚くばかりです。

コアラはユーカリ以外はあまり食べない偏食家と言われる理由

コアラが食べるユーカリの種類は3、4種類

コアラはアカシアやティーツリーなどを食べますが、食べるのはほとんどユーカリです。
  
また、ユーカリも種類や新鮮さ、芽の若さなど、好みでないと食べないそうです。
  
動物園の飼育員さんが言うには「ユーカリ以外食べない」と言ったほうが正しいかもしれない。りんごとか食べてくれたら楽なんだけど、個々によって好みが違うので、飼育は大変とのこと。
  
こんなこともあって、コアラは「偏食」「わがまま」なんて言われています。
  
ユーカリの種類は600種類ほどあり、その中でコアラが食べるのは約40〜50種類程度。
  
更に、その中でも一頭のコアラが食べるのは3、4種類と言われています。
  
食べるユーカリが限定されてしまうので、コアラを飼育している動物園はユーカリ畑を持ってることもあるようです。

コアラが食べるユーカリはお母さんが食べていたものと同じ種類

一頭のコアラが食べるユーカリの種類は大体決まっています。
  
これは、コアラの盲腸に存在する細菌の種類によって、解毒できるユーカリの種類が決まっているからだと考えられています
  
コアラは解毒する細菌をお母さんからもらっているので、お母さが食べていたユーカリと同じ種類しか食べられないのです。
  
コアラはユーカリを見ただけで、食べられるのか食べられないのか、わかるのでしょう。
  
コアラが、「偏食」「わがまま」と言われるのは、自分には解毒する力がない、食べれないユーカリが多いことが原因かもしれません。
  

コアラは寝てることで人を魅了している

コアラは動物園でも人気のある動物です。
  
私も何度か動物園にコアラを見に行ったことがありますが、いつも寝ていたような記憶しかありません。
  
それもそのはず、コアラの1日の睡眠時間は20時間と動物の中で最長です。
  
コアラが木に抱きついて気持ち良さそうに寝てる姿って、すごく可愛いいんですよね。
  
コアラってよく見ると目が小さくて結構キツイ顔をしていて、寝てる方が断然可愛い!
  
あの寝ている姿に、誰もが癒され魅了されているような気がします。



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