
【克己心】の意味 |
自分の欲望を抑え、自分自身に打ち勝とうと強い気持ちで物事に取り組むこと |
【克己心】の読み方 |
こっきしん |
【克己心】に関する3つの名言 | |
名言1 | どれだけ自分を愛し、どれだけ辛抱して頑張れるか。意思の強さは、必ず結果に表れる |
名言2 | どんな些細な勝利でも、一度自分に勝つと人間は急に強くなれるものである。 |
名言3 | 自制心のない者に、自由はない。 |

【克己心】の意味とは
【克己心】の意味とは
「克己心」とは、このような意味の言葉です。
自分の欲望を抑え、自分自身に打ち勝とうと強い気持ちで物事に取り組むこと |
欲望をコントロールして、強い気持ちで物事に取り組む気持ちです。
また、このような精神力を表現する意味もあります。
「克」の意味とは
「克」の意味は、このようになります。
・力を尽くして打ち勝つ ・良くする |
「克」は、音読みで「コク」・訓読みで「かつ・ よく」と読みます。
「己」の意味とは
「己」の意味は、このようになります。
・自分 ・相手 |
「己」は、音読みで「コ・キ」・訓読みで「おのれ」と読みます。
【克己心】の読み方
「克己心」の読み方は、「こっきしん」です。
「こくきしん」と読まれることがありますが、間違いです。
【克己心】の語源は「論語(ろんご)」に由来している
語源は「論語」に由来
「克己心」は、儒教の経書「論語」に由来しています。
「論語・顔淵」に書かれている四字熟語「克己復礼(こっきふくれい)」が語源と言われています。
「論語」とは
「論語」とは、孔子と孔子の弟子・顔淵の言行を、孔子の死後に弟子がまとめた儒教の経書です。
表現が簡単でわかりやすい為、儒学の入門書として知られています。
「克己復礼(こっきふくれい)」の意味とは
「克己復礼」とは、このような意味です。
自分の欲望に打ち勝ち、礼儀正しい言動をすること |
【克己心】の座右の銘としての使い方
「克己心」は座右の銘として使われることが多いです。
世の中は誘惑だらけです。
・自分に負けず、強い信念をもって目標に突き進みたい ・自分の欲望をコントロールし、さらに上を目指したい |
このような強い気持ちから、座右の銘とされることが多いようです。
剣道などのスポーツで使われる【克己心】
剣道などのスポーツでは「克己心」という言葉が良く使われます。
勝負で勝つ為には、目標にストイックに向き合わなければなりません。
自分に負けて欲望に流されないように、「克己心」という言葉を意識し自分を律するのです。
【克己心】に関する3つの名言
その1(上原浩治さん)
日米のプロ野球で活躍した、上原浩治さんの名言です。
どれだけ自分を愛し、どれだけ辛抱して頑張れるか。意思の強さは、必ず結果に表れる |
自分の頑張りは、結果として、必ず返ってくるということです。
その2(マクシム・ゴーリキーさん)
ロシアの小説家、マクシム・ゴーリキーさんの名言です。
どんな些細な勝利でも、一度自分に勝つと人間は急に強くなれるものである。 |
小さなことでも成功すれば自信になる。
それを積み重ねていくことで、人は強くなれるということです。
その3(ピタゴラス)
古代ギリシアの数学者・哲学者、ピタゴラスの名言です。
自制心のない者に、自由はない。 |
自制心がなく社会の秩序を守らない人に自由はありません。
本当に達成したい目標を成し遂げる為には、自分の欲望や感情をコントロールすることが不可欠だということです。
【克己心】の使い方と例文
「克己心がある・強い」「克己心がない・弱い」
欲望や感情を自分でコントロールし、強い気持ちで物事に取り組める人 |
このような人を「克己心がある人」「克己心が強い人」と表現します。
規則正しい生活をしている人、自分に厳しく周囲に優しい人が多いです。
「克己心がない・弱い」
欲望をコントロールできず、努力を続けられない |
このような人を「克己心がない人」「克己心が弱い人」と表現します。
感情の起伏が激しい人、生活がだらしない人が多いです。
「克己心を養う」「克己心を鍛える」「克己心を育てる」
目標を達成する為に努力すること |
このようなことを、「克己心を養う」「克己心を鍛える」などと表現します。
克己心を養う為には、コツコツと成功体験を積み重ねることが大切です。
小さな目標を立て、それを達成することで自分に自信を持つことができます。
「克己」という二字熟語の使い方
自分の欲望を抑え、自分自身に打ち勝とうとする精神を表す |
このような時に「克己的」という使い方をすることがあります。
「克己的な姿勢」「克己的な行動」のように使われます。
例文
「克己心」「克己的」は、このような使い方ができます。
例文1 | 克己心を養う為には、目標を決めて達成することが大切だ |
例文2 | またお酒を飲んでしまった。克己心を鍛えなければならない |
例文3 | 剣道で日本一になる為には、克己心は重要である |
例文4 | 後輩は克己心が弱い為、年中遅刻している |
例文5 | 社長の克己的な行動は素晴らしい |
【克己心】の英語表現
その1(self-control)
「self‐control」で「自己を抑制する・自制心・克己心」という意味です。
英語 | 日本語 |
self | 自己 |
control | 制御・抑制 |
カタカナ語で「セルフコントロール」と使われることが多いです。
その2(self-restraint)
「self‐restraint」で「自己を抑制する・自制心・克己心」という意味です。
英語 | 日本語 |
self | 自己 |
restraint | 拘束・束縛・制限 |
その3(self-denying)
「self‐denying」で「自己に打ち勝つ力・克己心」という意味です。
英語 | 日本語 |
self | 自己 |
denying | 否定する |
その4(stoic)
「stoic」とは、このような意味の言葉です。
・感情・欲望を抑え、ルールを厳格に守る ・克己的、禁欲的なさま |
「ストイック」は、日常でもカタカナ語でよく使われます。
自分に厳しく周りに流されない人を「ストイックな人」といいます。
【克己心】の類義語・類語
その1(自制心・じせいしん)
「自制心」とは、このような意味です。
自分の感情や欲望をコントロールする力 |
「自制心」と「克己心」は、同じ意味ですがニュアンスが少し異なります。
自制心 | 「我慢する」というニュアンス |
克己心 | 「打ち勝つ」というニュアンス |
その2(理性・りせい)
「理性」とは、このような意味です。
道理に基づいて、物事を判断・行動する能力 |
その3(我慢・がまん)
「我慢」とは、このような意味です。
・堪え忍ぶこと ・自分を偉く思い、他を軽んじること |
「克己心」は、前者の意味に似ています。
【克己心】の対義語・反対語
その1(放縦・ほうじゅう)
「放縦」は、「ほうじゅう」「ほうしょう」と読みます。
このような意味です。
何の規律もなく、思うままに振る舞うこと |
その2(放埓・ほうらつ)
「放埓」は、「ほうらつ」と読みます。
このような意味です。
・何の抑制もなく、自由に振る舞うこと ・生活や行いがだらしないこと |
その3(妥協・だきょう)
「妥協」とは、このような意味です。
・対立した時に、お互いに納得できる一致点を見つけて、穏やかに解決すること ・追求せず、ある程度のところで努力をやめること |
後者が「克己心」と反対の意味となります。