

3つの説がどのようなものか気になりませんか?
興味のある方は、更に詳しく書いてあるので記事をお読み下さい。
3つある!おかずの語源
おかずの語源 その1(数を取り揃える説)
おかずは「御回り(おまわり)」「御巡り(おめぐり)」と呼ばれていました。
これは、食事の時に、おかずを主食の周りを囲むように配置していたからです。
主食を囲むように配置するには、おかずの数を取り揃える必要があります。
この事から次第に「御数(おかず)」となったようです。
おかずの語源 その2(数が増えた説)
おかずは、「な(菜)」と呼ばれていました。
生活が豊かになるにつれ「な」を作る数が増えていきました。
「な」は数が増えたことで、次第に「かず」と呼ばれるようになります。
「かず」に丁寧語の「お」が付けられ「御菜(おかず)」となったようです。
おかずの語源 その3(混ぜ合わせる説)
「糅てる(かてる)」という混ぜ合わせることを意味する言葉があります。
「かてる」が転じた「糧(かて)」という言葉は食糧・食物を意味します。
また、お米に野菜や海藻などの食物を混ぜて炊いたご飯を、かて飯・かて・糅飯と呼びます。
おかずは、さまざまな食材を組み合わせて作るものです。
この事から、混ぜ合わせる意味を持つ「糅てる(かてる)」が元になっていると言われています。
「糅てる(かてる)」が訛って、「かてる」→「おかて」→「おかず」となったようです。
3つの説の有力説は「数を取り揃える説」
おかずの語源には3つの説がありますが、数を取り揃える説が有力と言われています。
3つの説の有力説は数を取り揃える説
おかずは元々、貴族に仕えていた女官たちが使っていた隠語でした。
昔は今よりも、副菜は品数が多いほどご馳走と喜ばれていたようです。
貴族など身分の高い人の場合は尚更ですね。
主食を囲むようにおかずを配置するには、それなりに数を揃える必要があった。
その為「御数」が有力なのではないかということです。
おかずの男性語があった
おかず・御回り・御巡りは、どれも女官が使っていた隠語です。
実は、おかずには男性語があるのです。
男らしく言う場合は「御具足(おぐそく)」という言葉が使われていたそうです。
具足の意味は、武具・道具ですが、どれも数を揃えるものとなります。
この事からも、数を取り揃える説が有力と言われています。
おかずは貴族に仕えた女官の隠語(女房言葉)だった
おかずは貴族に仕えた女官の隠語だった
おかずは「女房言葉」と呼ばれる、女官たちが使っていた隠語でした。
主に、衣食住に関する事に使われていたようです。
言葉の頭に「お」が付くと丁寧な言い回しになります。
言葉の最後に「もじ」が付くと婉曲的な表現になります。
今でも使われている女官の隠語(女房言葉)
女房言葉の中には、今でも使われている身近なものあります。
「お」の付く女房言葉 | おかず・おでん・おかか・おひや・おにぎり・おから・おはぎ・おなか・おなら・おじや・おこわ・おかき |
「もの」の付く女房言葉 | 青もの |
「もじ」の付く女房言葉 | しゃもじ・ひもじい |
おかずが一般に広まったのは江戸時代
おかずの始まりは室町時代
女官の間で「おかず」という言葉が使われ始めたのは室町時代と言われています。
副菜がたくさん作られるようになり、食文化が大きく発達していきます
日本料理のもととなる本膳料理が作られたのも室町時代です。
その後、安土桃山時代には懐石料理が作られるようになります。
安土桃山時代に発行された「日葡辞書(にっぽじしょ)」には「おかず」が掲載されているそうです。
おかずが一般に広まったのは江戸時代
「おかず」が一般的に広く使われるようになったのは、江戸時代です。
今と同じように、日常生活の中で「おかず」が使われていたようです。
この頃から次第に、品数だけでなく、おかずに美味しさを求めるようになっていきます。
おかずのレシピも多く書かれるようになりました。
和食は一汁三菜でバランスがいい
和食の基本は一汁三菜なので、バランスの良い食事が取れる事。
これが、和食がヘルシーで健康的と言われる大きな理由です。
和食は料理の種類が多く、他国の料理と比べても引けを取らないといいます。
元々は、主食を囲む為におかずは数多く作られるようになりました。
それが、現在の和食のバランスの良さに繋がっているのは感慨深いことです。
日本食のおかずは英語でも通じる
おかずは英語だと、「side dish」です。
ですが、日本食のおかずは、「okazu」で表記されることがあるそうです。
okazuの解説を見ると、こんな風に書かれていました。
ふりかけとは異なる、ご飯と一緒に食べる食べ物のほとんどはokazuと言える。
sushi(寿司)と同じように、okazuが通じるのは嬉しい事ですね。