有力なのは「豪華な山車」説です。
東海道五十三次で知られる関町(現在の三重県亀山市)では、豪華な山車を使ったお祭りが行われます。
山車が立派で「関町の山車を超えるものは作れない」ことから、「これ以上はできないという力の限界」を「関の山」と表現するようになりました。
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【関の山】2つの語源・由来 | |
① | 「豪華な山車」説 |
② | 「山車が道をふさぐ」説 |

【関の山】の意味 |
・これ以上はできないという力の限度 ・精一杯 |
「関」の意味 |
・三重県の関町(せきちょう) ・現在の三重県亀山市 |
「山」の意味 |
お祭りで使われる山車 |

【関の山】4つの英語表現 |
exert oneself to the utmost |
all one could do was |
the best you can expect |
no matter how hard I try, I could only |

【関の山】4つの類語 | |
精一杯 | 精々 |
限度 | 限界 |

【関の山】2つの語源は祭りの山車に由来
語源・由来
- ❶「豪華な山車」説
- ❷「山車が道をふさぐ」説
- ❸「関町」とは
- ❹「関宿祇園夏まつり」とは

【関の山】には2つの語源・由来がありますが、定説はありません。
「豪華な山車」説が有力とされています。
その1(「豪華な山車」説)
【関の山】は、「豪華な山車」に由来する説です。
【関の山】の「関」は三重県の関町(せきちょう・現在の亀山市)、「山」はお祭りで使われる山車のことです。
関町の八坂神社で行われる「関宿祇園夏まつり」では、豪華な装飾が施された4台山車が町内を練り歩きます。
山車が立派なので、「関町の山車を超えるものは作れない」と言われるようになりました。
「関町の山車」→「関の山」と変化し、「これ以上はできないという力の限界」という意味で使われるようになりました。
その2(「大きな山車」説)
【関の山】は、「大きな山車」に由来する説です。
関町の八坂神社で行われる「関宿祇園夏まつり」では、大きな山車が町内を練り歩き、山車が道をふさいでしまいます。
つまり、山車が大きくて、これ以上通ることができないのです。
この「これ以上通ることができない状態」が「関の山」と表現されるようになりました。
次第に意味も「これ以上通ることができない状態」→「これ以上はできないという力の限界」と変化しました。
「関町」とは
「関町」は、三重県にあった町で、現在の亀山市です。
2005年(平成17年)1月11日の合併で、関町→亀山市となりました。
江戸時代の東海道五十三次の1つで、江戸から数えて47番目の宿場町です。
西と東の交通の拠点として栄えた町で、現在も昔の町並みが残されています。
町内には、日本最古の地蔵菩薩で知られる「関地蔵院」もあります。
「関宿祇園夏まつり」とは
「関宿祇園夏まつり」は、江戸時代から続く伝統行事です。
現在は、旧東海道を中心に、4台の山車が町内を練り歩く規模の小さなものですが、江戸時代は16台の山車が町内を練り歩く大規模なお祭りでした。
当時は関西五大祭の一つとされ、「京都の祇園祭」と肩を並べるくらい大規模なお祭りだったのです。
現在は、昔より規模は小さめですが、山車の提灯の光が幻想的で、山車の上部が回転する「舞台まわし」は圧巻です。
【関の山】の意味
意味
- ❶【関の山】の意味
- ❷「関」の意味
- ❸「山」の意味

【関の山】の意味
【関の山】は、これ以上はできないという力の限度を表します。
【関の山】の意味 |
・これ以上はできないという力の限度 ・精一杯 |
「関」の意味
【関の山】の「関」は、三重県の旧関町(せきちょう)のことです。
「関」の意味 |
・三重県の旧関町(せきちょう) ・現在の三重県亀山市 |
2005年(平成17年)1月11日に合併されたため、現在は亀山市となっています。
江戸時代の東海道五十三次の1つで、西と東の交通の拠点として栄えた町です。
「山」の意味
【関の山】の「山」は、お祭りで使われる山車のことです。
「山」の意味 |
お祭りで使われる山車 |
関西では、「山車」のことを「ヤマ」と呼びます。
【関の山】の例文・使い方
例文・使い方
- ❶例文
- ❷使い方

例文
例文1 | 試合では練習の成果を出すのは難しい、25%くらいが関の山だ。 |
例文2 | 1週間に3冊の本を読むのが関の山だ。 |
例文3 | 1日1万歩歩くのが、関の山だ。 |
例文4 | 意気込んで本をたくさん買ったが、本棚で埃をかぶるのが関の山だ。 |
使い方



次も頑張ってね。

【関の山】4つの英語表現
英語表現
exert oneself to the utmost |
all one could do was |
the best you can expect |
no matter how hard I try, I could only |

その1(exert oneself to the utmost)
「exert oneself to the utmost」で「全力をつくす、最大限努力する」という意味です。
「関の山」の英語表現として使うことができます。
英語 | 日本語 |
exert | 発揮する |
utmost | 最大限 |
その2(all one could do was)
「all one could do was」で「できる全て、精一杯」という意味です。
「関の山」の英語表現として使うことができます。
All I could do is walk 10,000 steps a day a day. |
一日一万歩歩くのが関の山だ。 |
その3(the best you can expect)
「the best you can expect」で「あなたができる最高の」という意味です。
「関の山」の英語表現として使うことができます。
Considering her academic ability, the university of her second choice is the best one can expect. |
彼女の学力を考えると、第二志望の大学が関の山だ。 |
その4(No matter how hard I try, I could only)
「No matter how hard I try, I could only」で「どんなに頑張っても」という意味です。
「関の山」の英語表現として使うことができます。
No matter how hard I try, I could only walk 10,000 steps a day a day. |
一日一万歩歩くのが関の山だ。 |
【関の山】の類語
類語
精一杯 | 精々 |
限度 | 限界 |

その1(精一杯・せいいっぱい)
【関の山】の類語①は「精一杯」です。
「精一杯」の意味 |
持っている力を全てだすこと |
例文 | 来月の同窓会は、精一杯のおしゃれをして出かけるつもりだ。 |
その2(精々・せいぜい)
【関の山】の類語②は「精々」です。
「精々」の意味 |
・能力の限り努力すること ・精一杯 |
例文 | 体調が悪いので、起き上がるのが精々だ。 |
その3(限界・げんかい)
【関の山】の類語③は「限界」です。
「限界」の意味 |
物事の範囲や能力など、これ以上はないギリギリのところ |
例文 | 残業が続き、体力の限界を感じている。 |
その4(限度・げんど)
【関の山】の類語④は「限度」です。
「限度」の意味 |
そこまでと限られている程度 |
例文 | 彼の行いには呆れた。我慢にも限度がある。 |
福岡県の「関の山」

福岡県飯塚市の東部に「関の山」があります。
ハイキングコースやキャンプ場が整備されていて、家族で楽しめる登れるなだらかな山です。
標高は359.1m。
大山と尾根続きになっているので、縦走(下山せずそのまま次の山へ向かう)されることが多いです。