
知りたい項目をクリックして下さい。
①由来・語源 |
②日本語表現・漢字表記 |
③類語・言い換え・別の言い方 |
④ズボンとパンツの違い |
⑤英語表現 |
⑥フランス語表現 |
⑦ズボンの種類 |
【ズボン】2つの由来・語源 |
①フランス語のJupon(ジュポン)説 ペチコートという意味の「Jupon(ジュポン)」が「襦袢(じゅばん)」→「ズボン」と変化したことに由来 |
②ズボンを履く時の擬音語説 ズボンを履く時に「ずぼん」と足が入ることに由来 |

【ズボン】の漢字表記 |
洋袴・細袴・袴服・穿袴・服筒 |

【ズボン】4つの類語・言い換え | |
スラックス | パンツ |
パンタロン | ボトムス |

【ズボン】と「パンツ」の違い |
下着の意味が含まれるかどうか 【ズボン】には下着の意味が含まれないが、「パンツ」には下着の意味が含まれる |

【ズボン】3つの英語表現 | ||
trousers | slacks | pants/pantaloons |

【ズボン】のフランス語表現 |
pantalon |


【ズボン】由来・語源

由来・語源
- ❶フランス語のJupon(ジュポン)説
- ❷ズボンを履く時の擬音語説
【ズボン】の由来・語源に定説はありません。
由来・語源にはの次の2つの説があります。
その1(フランス語のJupon(ジュポン)説)
ズボンの語源は、フランス語のJupon(ジュポン)に由来しているという説です。
「Jupon(ジュポン)」の意味 |
ペチコート(ドレスを着るために作られた女性用の下着) |
「Jupon(ジュポン)」は室町時代に日本に持ち込まれました。
これが「Jupon(ジュポン)」→「襦袢(じゅばん)」→「ズボン」と変化しました。
幕末には「段袋(だんぶくろ)」の俗称として「ズボン」が使われていました。
「Jupon(ジュポン)」はアラビア語の「djubba」(男性のゆったりとした衣服の意味)に由来しています。
その2(ズボンを履く時の擬音語説)
ズボンの語源は、擬音語の「すぼん・すぽん」に由来するという説です。
ズボンを履く時は、「ずぼん」と足が入ります。
1912年(大正元年)に落合直文(なおぶみ)が編纂した国語辞典「言泉(ことばのいずみ)」には、次のような記述があります。
ずぼん、洋袴、幕末の頃、幕臣大久保誠知といふ人これを穿けば、ずぼんと言い初めたる語なりといふ。洋服の下部、足に穿(うが)つもの、形、股引に似たり |
洒落のようですが、この大久保誠知の言葉から「ズボン」と言われるようになりました。
【ズボン】の日本語表現・漢字表記

日本語表現・漢字表記
- ❶日本語表現
- ❷漢字表記と読み方
【ズボン】の日本語表現
「ズボン」は一般的に使われる日本語で、外来語です。
カタカナ表記なので英語と思われがちですが、英語やフランス語が入り交じってできた外来語です。
「ズボン」の英語表現の主なものとして、次のようなものがあります。
pants(パンツ) trousers(トラウザーズ) |
【ズボン】の漢字表記と読み方
「ズボン」の意味を表す漢字表記は、このようなものがあります。
漢字表記 | 読み方 |
洋袴 | ズボン |
細袴 | ズボン・ほそずぼん・ほそばかま |
股袴 | ももはかま・ももばかま |
下袴 | したばかま |
袴服 | ズボン |
穿袴 | ズボン |
段袋 | だんぶくろ |
短袴 | たんこ |
服筒 | ズボン |
【ズボン】類語・言い換え・別の言い方

3つの類語・言い換え・別の言い方
スラックス | パンツ |
パンタロン | ボトムス |
その1(スラックス)
「スラックス」とは、太もも周りに余裕のある緩めのズボンのことです。
スポーツ着や普段着で使われます。
「スボン」の言い換え表現として使うことができます。
その2(パンツ)
「パンツ」とは、次の二つのことを指します。
その1 | 下半身に履く二股にわかれた衣服の総称 |
その2 | 下半身用の下着 |
その1の意味が「ズボン」の言い換え表現になります。
その3(パンタロン)
「パンタロン」は英語・フランス語で「ズボン」を表す言葉です。
日本では、膝から裾に向かって広がったシルエットのスボンを指します。
「ズボン」の言い換え表現として使うことができますが、最近はあまり使われない言葉です。
その4(ボトムス)
「ボトムス」とは、下半身に着る衣服という意味です。
「ズボン」だけでなく、スカートのことも指します。
「スボン」の言い換え表現として使うことができます。
【ズボン】とパンツの違い

「ズボン」と「パンツ」の違いは、下着の意味が含まれるかどうかです。
ズボン | 下半身に履く二股にわかれた衣服の総称 |
パンツ | ・下半身に履く二股にわかれた衣服の総称 ・下半身用の下着 |
このように、パンツには下着の意味が含まれますが、ズボンには下着の意味は含まれません。
これが「ズボン」と「パンツ」の違いです。
ズボン | パンツ | |
下着の意味 | 含まれない | 含まれる |
【ズボン】英語表現

3つの英語表現
trousers | slacks | pants/pantaloons |
その1(trousers)
「trousers」は、イギリスで使われる「ズボン」という意味の単語です。
イギリスでは1本のスボンを「a pair of trousers」「trousers」と表現します。
「trousers」は、主に男性用のズボンを指します。
「ズボン」の意味で使う時は、複数形の「s」がつきます。
Your trousers are nice. |
あなたのズボン、素敵ですね。 |
その2(slacks)
「slacks」は、アメリカで使われる「ゆったりしたズボン」という意味の単語です。
「slack」は英語で「ゆるい・たるんだ」という意味です。
「ズボン」の意味で使う時は、複数形の「s」がつきます。
He wore slacks yesterday. |
彼は昨日スラックスを履いていた。 |
その3(pants・pantaloons)
「pants」は「pantaloons」の略です。
「ズボン」の意味で使う時は、複数形の「s」がつきます。
I bought new pantaloons. |
新しいズボンを買いました。 |
【ズボン】のフランス語表現(pantalon)

フランス語表現
- pantalon
「pantalon」は「ズボン・スラックス」という意味のフランス語です。
Je veux un nouveau pantalon. |
新しいズボンが欲しいです。 |
【ズボン】の種類
ジーンズ
「ジーンズ」はカジュアルスタイル定番、デニム生地のズボンです。
ポケットが5つ(前後2つとコインポケット)がついています。
元々はアメリカの金鉱で働く人のために作られた作業服でした。
スラックス
現在は長いズボン全般を「スラックス」と呼ぶことが多いです。
中でも、上品でゆったりとした作りのズボンを指します。
カーゴパンツ
太ももの外側にあるポケット(カーゴポケット)が特徴のカーゴパンツ。
カーゴは「貨物」の意味で、元々は貨物船の乗組員のために作られたズボンです。
チノパン
「チノパン」は、チノ・パンツの略称で、チノクロスという生地で作られたズボンです。
元々は作業服や軍服として使われていました。
ベージュでストレートのシルエットのチノパンが定番ですが、ネイビーやカーキ、ワイドパンツなど様々なチノパンが作られています。
イージーパンツ
「イージーパンツ」とは、履き心地の良い快適なズボンのことです。
ストレッチが効いていたり、ウエスト部分にゴムや紐が使われていたりします。
履き心地がいいだけでなく、おしゃれなタイプが多いです。
ジョガーパンツ
「ジョガーパンツ」とは、裾がゴムで絞られたズボンのことです。
裾が絞られ、ストレッチ性のある生地で作られていることが多いので、非常に動きやすいです。
「ジョガー(jogger)」とはジョギングをする人という意味で、元々はランナーが着用するスボンを指していました。
ペインターパンツ
「ペインターパンツ」とは、塗装職人などが着用していた作業服です。
工具をかけるツールポケットや、ルーズなシルエットが特徴です。
クライミングパンツ
「クライミングパンツ」とは、クライミングをするときに履くズボンです。
股の部分にガゼットクロッチというマチが作られているので、とても動きやすいです。
おしゃれなデザインのものも多く、普段使いとしても人気です。